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念願の興居島一周

本当に久しぶりに、何の仕事の依頼もない完全フリーな一日。
以前から、松山に住んだら、興居島を一周したいと思っていたので、トライしてきた。

バイクと人を載せると、高浜港からフェリーで片道530円。
敦賀半島のように、あまり気軽に行ける海ではないので、行くからには「一周するまでは、帰らないぞ」と気合を入れて臨んだ。
ちなみに、島の全周は約21.6㎞。
途中、様々な寄り道もしたので、30㎞くらいは走ったと思う。

結果、ここは人が来なそうだ、というビーチを見つけたので大収穫だった。

上の地図でもお分かりかと思うが、興居島の大半は山岳地帯で、わずかな平地に人がへばりつくように住んでいる。
標高282mの小富士と呼ばれる興居島のシンボルをはじめ、100mを超える山が連なり、港のある島の東側から西側へ抜けようとすると、海沿いをぐるりと回るか、どこかの山あいの峠を越えなければならない。
しかし、峠道ルートを選ぶと、山の斜面がトラップの嵐なのだ。
わかりやすい例を挙げる。

上は、小富士の地形図だが、鏡餅のようなひび割れが走っているように見えるのは、なんだかわかるだろうか?
実はこれ、全部、みかん畑につながる農道(おそらく一部は私道)なのだ。
小富士の五合目くらいまでの斜面は、ほぼみかんの木に埋めつくされていて、畑に行くための細い道が、迷路のように幹線道路から枝分かれしている。
しかも、この道、軽トラ一台分ほどの幅があって、全部舗装されているので、幹線道路と見分けがつかない。
ゆえに、スマホのナビを見ないで、勘だけを頼りに走ると確実に迷う。
なのに、電波が入らないところも多い。
方向音痴にはつらい。

しかし、興居島ゆえの、よいところもたくさんある。
迷子になって、細い道路をふさいでUターンしていていも、特にほかのバイクや車に遭うことがないので、あたふたせず、気持ちに余裕を持っていられる。
しかも、迷い込んだところが、絶景ポイントだったりすると、たいへんお得な気がして、迷ってよかったと思える。
ころころと景色が変わるので、走っていて飽きることがなく、楽しい。
つまり、島中が冒険に最適な、愉快なダンジョンなのだ。

さて、私が「ここがいいんじゃないか」とあたりをつけていたのは、島の北西部の民家が見当たらないエリアだ。

この一帯は、幹線道路が高台を走るため眺めがよく、行き交う船もよく見えるのだが、切り立った崖を降りていく道がない。

みかん用のトロッコレールを頼りに斜面を歩き回り、ここぞというところを見つけた時のうれしさよ。
エントリーポイントは砂浜なのに、ちょっと沖に取ってつけたような岩場があり、ウミウシも期待できそうな気がする。

ああ、早く夏にならないかなあ。
春でもいい。
水温が20度あれば、きっと潜れる。
今年のウミウシシーズンの到来が楽しみだ。
瀬戸内のウミウシ王に、俺はなる!

**連続投稿711日目**

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