見出し画像

鹿島訪問

今日は、松山に越してきて初めて海に行った。
11月にしては信じられないくらい暑い日だったので、これは泳げるのではないか?と思ったが、一応、釣り道具を用意して向かった。

この時期、泳いでいる人は不審者だが、釣り人なら普通にいる。
まだ、松山歴も浅いので、とりあえず一般人に擬態するのがよかろうと、目立たぬよう釣り人の扮装をチョイスしてしまった自分の気弱さが憎い。
水も綺麗だったし、泳げばよかった。

しかし、釣り客であるはずの我々夫婦に、島に渡ってから致命的ミスが発覚した。
餌を買い忘れていたのだ。
島唯一の雑貨店には、釣り餌など売ってない。
結局、我々は、重たいクーラーボックスや、竿や仕掛けを持ってうろうろするだけの人になってしまい、容赦ない紫外線によって日焼けするだけの小旅行になってしまった。

しかし、それでも海はいい。
見ているだけでも癒される。

鹿の「バンビちゃん」が屋根の上から航海を守る鹿島渡船。この中で流れる旅の案内アナウンスは、松山が誇る女芸人、友近だ。ちょいちょいネタを挟んでくるスタイルで、船内の笑いを誘っている。
しかし、この船、乗船時間はわずか3分なのだ。友近のお喋りを聞いているうちに着く。ファンなら「もっと聞いていたい」と思うことだろう。たぶん、定期航路としては、最短なのではないか?
鹿島への渡船は小さく、人しか運ばない。バイクや車はどうするの?と思っていたら着いてすぐその理由がわかった。
島が小さくて、どこでも徒歩で行けるのだ。バイクも自転車も必要がない。島内は、キャンパーはここ、釣り人はここ、泳ぐ人はここ、とエリアが区分けされていて、小さくてもとても機能的な島として設計されている。
この写真からでもなんとなくお分かりかと思うが、山肌が崩れ落ちていることが多いらしく、島内一周コースも作られているのだが、今は立ち入り禁止となっている。
しかし、この小さな島の半分だけしか使えないのはもったいない。ビーチより磯のウミウシが気になるので、いつか、裏側も探検したいと思っている。
遠くに二つ並んで見えるのが、島の観光スポット「夫婦岩」だが、夫婦のはずなのに、微妙に距離を感じるところが、熟年感を感じさせ、リアリティがあって良いと思う。
茨城県の「鹿島神宮」にも鹿がいた。そしてあちらの鹿島神宮にも「要石」と呼ばれる、「地震を起こすナマズを押さえている岩」の端っこが飛び出していた。この二つはセットらしい。おそらく祀られている神様が武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)という日本神話最強の神様であるためだろう。日本列島と同じサイズのナマズを抑えるには、やっぱり、とんでもない怪力の持ち主でなければならないのだろう。では鹿はなんのため?お供えなのだろうか?
長い突堤の先には釣り人がちらほら。皆さん暑くて大変そうであった。
島唯一の宿泊施設は、土地を節約するためか、海の上に飛び出して建てられている。

大量の海成分を摂取し、かなり回復できたと思うので、明日からまた頑張れそうだ。
釣りはできなかったけれど、海はやっぱり最高の癒しをもたらしてくれる。
早くウミウシ探しに行きたいなあ。

**連続投稿644日目**

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。 サポートは、お年玉みたいなものだと思ってますので、甘やかさず、年一くらいにしておいてください。精進します。