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今は亡きティーンズハートについて

年齢がばれますが。
私が、はじめて自分でお金を出して買った小説は、講談社ティーンズハートの、花井愛子先生の『夢の旅』という本でした。

当時、いわゆる少女小説の二大巨頭は、

講談社ティーンズハート
と、
集英社コバルト文庫

であり、ティーンズハートのほうが、対象年齢が低かったんですよね。
(今思えば、だけど。)

よく言われる、『ティーンズハートは本の半分は空白(改行が多い)』というのも、小さいころには読みやすかった気がします。

私は、本……読書が人生にかなりの影響を及ぼしていると思っていますが。

ティーンズハートの中にも私の中に影響を及ぼしたものがもちろん(?)あります。



① 風見潤先生の『幽霊事件シリーズ』。

私の中では、内田康夫先生に並ぶ旅情ミステリー作家さん。
私の旅好きは絶対にこのシリーズで作られました。
(後日談 全部売ってしまいましたが、夢で見て、揃えなければ!と思い。最近メルカリでほとんど手に入れ、ちまちま集め、全巻…63巻かな? 揃えました。満足してます。)


一番好きなのは『九州一周幽霊事件』。スピンオフ的だけど…。

日下百合子(千尋くんの妹)は、友人の結婚式に出席するために長崎にやってきた。稲佐山から街を一望しようと、ゴンドラに乗った百合子(ゆりこ)。ところが、山項に到着してみると、同乗したカップルが血まみれになっていた!心中?それとも殺人?途中では誰も乗りこむことができない6分間の空中密室で、いったい何が起きたの?百合子のピンチを知って鹿児島から駆けつけた水谷孝夫(あたしの弟)。事件とふたりの恋の行方は!?

『長崎異人館幽霊事件』で、しっぽく料理を知って、長崎に実際行ったとき、友人に「どうしても食べたい!」って食べたなぁ……。

風見潤先生のこのシリーズについて語ると、三日は語れてしまう私なのですが、
この程度にしておきます。

作者の風見潤先生が生死不明、ということなので、電子書籍化もされないんでしょうね……。本当に悲しいです。


② 風を道しるべに… 倉橋燿子先生

私は、ティーンズハートの10巻は10巻がすべて出てから読んだんですけど。
一か月に一回出ていたそうですね。
一か月に一回、成長していく麻央(主人公の名前)を読めるなんて、すごいテンポの良さ。
うらやましい。

あたし、白鳥麻央。14歳。パパは、貿易会社を経営していて、ママは元女優さん。家は、あの田園調布にあって、学校は、世間じゃ有名なお嬢様学校なの。親戚づきあいをしてる、ご近所の東郷家には、貴志さんと比呂志君の兄弟がいて、どちらかが、あたしの未来のお婿さんらしいの! パパとママは、今、ヨーロッパ旅行中。この時は、あたしの未来に何が待ってるのかなんて、もちろん知らなかったんだ……。

ネタバレになりますが(kindleで売ってるので)、両親が飛行機事故で亡くなり、北海道の叔母夫婦に引き取られ、成長し、恋をしていく様子を描いています。
一巻ごとに泣いてましたね……。

で、ちょっと脇道にそれるんですけど、ホワイトハート(ティーンズハートのお姉さんばんとしてあとで創刊された)で続編が出てまして。

私は、よくよく田舎に縁があるらしい。乗馬留学のため、はるばるやってきたこのイギリスも、果てしない緑の草原に囲まれた小さな街で暮らすことになった。『ROVER RIDING SCHOOL』。私が入学した学校。イギリス一名門といわれる乗馬学校は、しかし、笑いたくなるほど素朴で質素で何もかもが古くさい……。人気大河小説『風を道しるべに…』の続編ついに刊行! あの感動を、もう一度!!


北海道の大地も人も、私をあたたかく迎えてくれた。ここにいると私は心から安らぐことができる……。しかし、私には“母になる”という、重大な仕事がひかえている。そして、新しい風の中を歩きださねばならないのだ……。大人気大河ロマン『風を道しるべに…』完結編スタート!

で、続編のほうで、スコットランドが出てくるんですけど。
麻央の恋人の出身地で、自殺し、埋葬される土地として。
美しく、悲しくもさみしい国(あえて国と書く)として。
これを読んでから、ずーっとスコットランドに行きたいです。

kindleがでているので、おすすめですが、完結編まで読まれることをお勧めします!!


③ 『パニック初恋城シリーズ』佐和みずえ先生

はじめて読んだ歴史小説。
これを読んだのは小学校五年生の時でした。明確に覚えています。

シリーズは5冊。
篤姫と和宮の話です。

そのあと史実を知ったら、いろいろはちゃめちゃだなぁ、と思う小説なのですが。
初めて読んだ歴史小説はこれです、と胸をはって言えます。

内容(「BOOK」データベースより)
うわあ、出たア!まっ暗やみの奥から化け猫の声。由衣はコワイものが大きらい。お城の長い廊下をかけぬけてやっととびこんだ一室で、フトンにもぐってふるえていると、な、なんと!フトンに男の人が眠ってたのヨ。それがハンサムな若さまだったんだから、もう、ひと目ぼれ。けど、若さまと別れなければならない日がとつぜん来ちゃったの。由衣、ピンチ!だれも知らない、由衣の初恋作戦、聞いてね。

はじめて、ふぁんれたー、というものを書いたのも佐和みずえ先生でした。
「こんな小説書いてます。読んでください」みたいな。今思えば赤面ものですが。
はがきに、手書きでおへんじを下さったのは、今でも嬉しくて、いい思い出になっています。
で、こちらも古本で揃えてしまいました…読んでみて、懐かしかったです。


④ その他

ティーンズハート、結構読んでいたので。


折原みと先生の『桜の下で逢いましょう』とかで、生まれ変わりものを初めて読んだ気がしますし。

(折原先生の『天使シリーズ』には大号泣していた記憶もある)。
(Twitterで指摘されたけど、『時の輝き』でも大号泣してた。映画化もされましたよね、見てないけど。)


あと、小林深雪先生も。
フレンチトーストを初めて知ったのは、この先生の本でした。
(書名が思い出せない)


おわりに

というわけで、たらたら書いてきたわけですが。

実際にはこれ以上読んでましたね。林葉直子先生とか、ゆうき☆みすず先生とか、秋野ひとみ先生とか(つかまえて、シリーズ)、中原涼先生とか(アリス、シリーズ)。花井愛子先生もたまに読んだり。

とにかく、コバルトもそうだったんですけど。
月に何冊も少女小説が発売される時代だったんですよ。
お小遣いの中から必死に買ってましたね。

私は、中学生になったころから、コバルトに移行しまして。
風見潤先生と倉橋燿子先生以外は読まなくなってしまいましたけど。

でも、私の小説の読み始めはティーンズハートであり。
人生に影響を与えている本もティーンズハートがあったりするのです。

思いついたままつらつら書きましたので、読みにくくてすませんでした。

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