自分が好きになった音楽(1)

 自分が初めて好きになった音楽はなんだろう?そんなくだらない疑問について書いてみようと思う。とはいったが音楽をちゃんと好きになるまで生まれてから14年かかっている。まずは音楽を好きになるまでどうしてそんなにかかったのか、その経緯に触れておかねばならない。

 物心ついたときは音楽なんてやかましいものだと思っていた。

 私がはじめて行ったコンサートは聖飢魔Ⅱで、そのうるささに泣きわめいていたと両親は話していた。さらに幼稚園の時に連れて行った平井堅のコンサートでも私は泣いていたらしい、もちろん感動したのではなく喧しかったから。夏フェスでKen YokoyamaやWANIMAのステージに行って騒ぎわめいている今の自分と比べるとずいぶんと成長したものだ。こうして”音楽=うるさい”という概念を据えていた私の幼少期にとって、耳に残る歌などほとんどなかった。

 そんな私が音楽をまともに聞くようになったのは間違いなく銀魂という史上最高にくだらなくて面白いアニメのおかげである(異論は認める)。そして銀魂のおもしろさにハマっていくほど、それまで興味を持たなかった音楽を銀魂のオープニング曲とエンディング曲をきっかけに好きになっていった。それはまるで牛乳単体は苦手でも、コーンフレークとセットになると案外牛乳も悪くないなと思うようになる”アレ”と似ている。こうした何か別の媒体にハマってからそこで使われている音楽を好きになるというのは私にとってよくあることだ。銀魂きっかけで音楽が好きになったことはこの経験の走りである。

 中学校になると、登下校の最中や勉強中でももっと気軽に銀魂の曲を聞きたいという衝動に駆られるようになる。そんな折、友達からiPodという音楽を小さい装置の納めて何回でも再生できる素晴らしいものの存在を知る。これなら、CDプレイヤーなんかなくても銀魂が聴き放題だ!ワクワクしながら14歳のクリスマス、無限の可能性が秘められた電子機器を私は手にした。

 ここから、私はどんどん音楽に傾倒していく

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