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おちんちんアクセルバトルトーナメントに脳を焼かれた男(おちんちんアクセルバトルトーナメント参加レポ)


ー10月上旬、休日の昼下がりー


僕はベッドで寝そべりながら、Twitterを眺めていた。仕事が忙しく、体も疲れている。
何もやる気が起きない。

会社の先輩や大学の同期は、休日はフットサルや家族サービスに精を出し、どうやら充実しているそうだ。頭が下がる。しかし僕は、とにかくやる気が起きない。

極力ダラダラしていたい。

そんな気だるげな午後は、Twitterを見るくらいしかやることないですからね。

タイムラインが流れていき、ボーッとしていると生産性皆無な時間が過ぎていく。

気持ちいい~~~~~。
チョー気持ちいいよぉ~~~~~。

ダラダラを続け、怠惰の権化となった僕のスマホに「それ」は突然現れた。

「おちんちんアクセルバトルトーナメント」

………おちんちんアクセルバトルトーナメント!?!?

何一つ関連性がない言葉たちが接続されている。救いのない言葉のキメラ!?

意味がひとつも分からない…

不思議な胸の高鳴りに導かれ、詳細をクリックしていた。途端に流れる、いいお声をした成人男性の「おちんちんアクセル」の絶叫。

え!!!???なに?????

どうやら、診断メーカーで作成された「おちんちんアクセル」という文章を読み上げ、勝敗を決める大会を声優の工藤玲司氏(@9Do0G )が主催しているらしい。

正気か!?おまけに賞金まで出るそうだ。…え!?賞金!?お金もらえんの!?…10万円!!??マジで!?なんだよ!その狂った催し物!!!!!

工藤氏が依頼してスポンサーを集めているということではなく、スポンサーを自主的に希望する者が続々と現れ、賞金が集まったとのことだった。

人間は恐ろしい。

僕がこの大会を知った時点で、既に優勝賞金は10万円だったが、この文章を書いている時点では、スポンサーがさらに続々と集まり、454,545円(2022.10.23時点)まで膨れ上がっている。

人間は恐ろしい。

それでも、いつもならここで終わるのだ。怠惰の権化を自負するだけあって、

僕の腰は重い。

「ははっ、アホなことやってますね~~。ま、結果を楽しみに待ってます(笑)」

このスタンスのまま、高みの見物をするはずだった。

スマホを閉じ、昼寝をし、飯を食い、漫画を読み、飯を食い、風呂に入っても、どうしたことか、一つの絶叫が頭からこびりついて離れない。

「おちんちんアクセルゥ!動けよ!!可動しろォ!!」

「動いた!ブオオオッブオーン!」

「時速80キロ!!!!!」

どうしちまったんだ、俺は!!!!!

脳内で再生が止まらない成人男性の「おちんちんアクセル」は、一つの思いへと僕を突き動かした。

「おちんちんアクセルバトルトーナメントに参加したい

セリフを読み上げる演劇の経験など皆無に等しく、高校のころ文化祭で白雪姫の魔女役をやった以来だったが、どこかワクワクして最初に収録したものがこれだ。


…おちんちんって口に出して言うと楽しいんですね。

こうした動画を三本ほど収録し、主催者の工藤氏にDMにて提出した。

社会人としての常識が、動画提出の際の文面に
「おちんちんアクセルバトルトーナメント」
が頻出することに抵抗を覚えたが、ここまで来たら恥はかき捨てである。

何一つ成し遂げていないが、達成感を覚え、その日は床に就いた。

しかし、次の日Twitterで「おちんちんアクセル」を検索して驚愕した。

は、ハイレベルなおちんちんアクセル…!!

猛者たちがこぞって、おちんちんアクセルバトルトーナメントに参加を表明、試運転動画を投稿していたのだ。

「このままじゃ俺は負ける!!!!!」

工藤氏にDMにて、大変恐縮ですが再提出可能かと尋ねたところ「OK」をいただいたので、僕は通算4度再提出させてもらった。

また、工藤氏は提出された動画はすべて確認をしているため、途方もない数の「おちんちんアクセル」を聞いているらしい。

ご多忙の中、ご迷惑をおかけいたしました。本当にありがとうございました。

そんなこんなで、友人にまでアドバイスを求め、ブラッシュアップを続け、最終的に提出したものが以下の動画である。


…差がお分かりいただけたであろうか?

最初の動画は自宅で撮影したこともあり、喉を絞って、近隣住民の迷惑にならないように配慮していた。

しかし、その程度のパッションで勝てると思ってるのかお前は!?と友人に一喝され、二本目の動画は、夜中にカラオケに走り、思いっきり叫んで収録した。

その絶叫はフロアに轟き、金曜日の夜ということもあってか、歌いに来ていた大学生たちが部屋を覗いていった。

僕もカラオケ店で「おちんちんアクセル」が聞こえてきたら好奇心が勝つと思います。


全力で叫んだからだろうか、羞恥プレイもあったからか、その日はすっっっごく、よく眠れた♡♡♡♡♡♡


~大会当日~

おちんちんアクセルバトルトーナメントはツイキャスで配信される。

参加者が400人もいるということで、大会は

1回戦がDAY1~DAY4

2回戦がDAY1~DAY2

3回線

決勝

というスケジュールである。これを工藤氏が一人で運営している。すごい。もはや畏怖の念が浮かび上がってくる。足を向けて寝られない。

(ツイキャスにてトーナメント動画のアーカイブあり )


僕は1回戦DAY2に出場していた。「出場していた」というのは、試合のマッチングはランダムで、自分がいつ出場するかわからない仕様だからである。また、この大会は完全匿名性、優勝者以外、名前が明かされない。最強は負けないという主催者の強い思想の元行われている。厳しい世界だぜ…!!


大会では動画を交互に流してオーディエンスの投票により勝敗のジャッジが決まる。


自分の順番がいつ来るかわからないので、不意に画面から自分の声が流れてくると心臓がバックバクする。視界もゆがむ。アンケート方式で勝敗が決するため、震える手で自分に投票する。ハァハァ…勝ちてぇよぉ………勝てるか!?



左側が僕

………………勝てた!!!!!!!!

勝てた!勝てた!!勝てた!!!やった!やったよ母さん!!!!!

純粋に勝利できたことも嬉しかったが、なによりも自分の表現にコメントをいただけたことが嬉しかった。胸にじん…としたあったかいものが広まり、この日もすっっっごくよく眠れた♡♡♡♡♡♡

が、しかし、

順調に3回戦まで勝ち進めたが、トーナメントの形式上、上にいくにつれ、さらなる猛者たちと兜合わせをすることになる。


そして、僕にも、とうとう…………



左側が僕


敗北の瞬間が、訪れた…………

く、く、悔しいぃぃぃ~~~~!!!!!!!!!!!!
ンギイイイィィィッッッッッ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!

コメントをいただけているのは嬉しい、嬉しいんですが、「負けた」という現実が容赦なく僕をぶん殴ってくる!!

敗因はやっぱりあれか!?演技力か!?

僕のアクセルは所詮カラオケ屋で「おちんちんアクセル」を叫ぶ男性の悲哀でしかなかったのか!?


あんなに試合の後はよく眠れた…はず…なのに…全っ然、寝付けない!!!

悔しいぜ~~!うおおお~~~!!!


敗北をなかなか受け入れられない自分がいた。そこには、しょんぼりしたおちんちんがただ、一本あるのみだった…

…悶えて、疲れて、いつの間にか眠っていたようだ。アラームで目が覚め、寝不足の体を引きずって、もそもそと起き上がる。

「昨日は悔しかったなあ、…まだ悔しいなあ」

そんなことを思い、ふと股間に目を移すと、僕のアクセルが力強く屹立していた。

「え?」

まるで、まだ負けてない!終わってない!、と言い張るように、ビクンビクンと脈を打ち、僕のアクセルはそそり立っている!!

「…そうだよな!僕、あきらめない!この悔しさを必ず糧にしてみせるよ!」

僕のおちんちんアクセル道はこれからだ!!!!

~完~

そのまま翌日に行われたエキシビションマッチにも出場、同じく3回戦で敗退をしてしまい、非常に口惜しい思いをふたたび味わいましたが、それ以上に楽しかったです。

ここ最近何もやる気が起きなかった僕ですが、寝ても覚めてもおちんちんアクセルバトルトーナメントのことを考え続け、おちんちんアクセルバトルトーナメントで脳がスパークしたおかげで、ブログを始め、夜中にこんな文章を綴るまでになりました。

また、優勝者が決定した瞬間、僕は泣いていました。おちんちんアクセルで泣く成人男性、爆誕。

全部、見届けたら感動があなたを包み、多分泣くことでしょう。

おちんちんアクセルバトルトーナメント、最高!!!!!



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