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組織を使い倒そう!

公認会計士試験合格者の皆様、おめでとうございます!
morningstarというハンドルネームでX(旧Twitter)とnoteで発信をしております。皆様からモニスタと呼ばれています。会計士試験合格は20世紀のことで、それから監査法人や事業会社勤務を経て2023年9月に独立、内部監査の支援をしたり、noteで雑文を販売したりしています。

皆さんの大半は、まずは監査法人などの組織に所属して仕事をすることになるのだと思います。私も長い間組織で仕事をしてきましたが、今日はぜひ、組織を使い倒して自分の能力を磨き、組織に貢献して自分も成長する、というサイクルを皆さんに理解していただきたいと思い筆を執りました。特に、皆さんの多くが就職すると思われる大手監査法人の人材育成への投資は相当なものがありますので、きちんと制度を把握して利用し尽くしていきましょう。私は主に英語力向上と海外経験の部分で大変お世話になったので、そのあたりのことを中心に述べていきます。

TOEICを受けよう

大手監査法人はどこもTOEICを推奨しており、昇格要件にTOEICのスコアが含まれている法人もあるようです。すでに900点とかのスコアがある方は読み飛ばしていただき、会計士試験で忙しくて入社時600点未満くらいの人(私は入社時は430点でした)へのアドバイスですが、会社でやってくれるIPテスト(就業時間中などに会社のオフィスで実施するタイプのテスト)をどんどん受けましょう。受験料も無料だったり、公開テスト(2023年11月現在で7,810円)より格安だったりします。一部では、IPテストのスコアは無効と噂されていますが、嘘です。TOEICの公式HPでIPテストも公開テストもスコアの価値は同じとされていますので、どんどん受けましょう。会社で受ければスコアが蓄積され、それなりの点数になっていれば英語人材として扱われ、ちょっと特殊な業務にアサインされやすくなったりします。また、身につけた英語力とスコアは仮に転職するとしても大いに武器になります。
余談ですが私がいた法人では、一定スコアを取ると報奨金がもらえる仕組みが一時期ありました。600点でも5万円もらえて嬉しかったのですが、それ以上のスコアの報奨金をもらう前に制度が廃止になってしまいました。

事務所提供の英語研修にどんなものがあるか知っておこう

私が所属していた法人は、実にいろいろな英語の研修を提供していました。だれでも参加できるもの、職位の制限があるもの(シニア以上とか)、事務所から選抜された人が受けるものに区分されますが、特に選抜者用の研修は存在も知られていなかったりします。スタッフでも希望すれば受けられるものはどんどん受ければ良いと思いますし、選ばれればこんなに良い研修受けられるのか、ということを知っておけば、日々の業務や学習へのモチベーションも上がってくると思います。また、部門内には研修担当のパートナーという方がいる場合も多いです。その場合は、おはなしする機会を見つけて、色々頑張ってそういう研修を受けたいと思っています、というアピールをしておくのも良いでしょう。

会社のお金で海外に行こう

私は経済小説家の黒木亮氏のファンなのですが、同氏は必ず初めての海外は会社からの派遣で行こうと決心して英語の勉強を続け、三和銀行勤務時代にエジプトの大学に派遣され、その後はロンドンなどで海外ビジネスの経験を積み、現在はロンドン在住で小説家をされています。話がそれますが、「トップ・レフト」「アジアの隼」などの作品群は、ビジネスへの熱い思いを掻き立ててくれますので、就職前後に読むととても良いと思います。また、「青い蜃気楼 小説エンロン」という、世界を揺るがした粉飾事件を扱った作品は、会計士必読です。
黒木氏ほど徹底するかはともかく、海外に会社のお金で行かせてもらうというのは私にとっても一つの目標でしたし、非常に良い経験になるものです。私が監査法人から海外に行った経験は下記のとおりです。

2年目 部門の旅行でラスベガスへ
5年目 英語研修のためにイギリスへ(4週間)
6年目 監査ツールの研修のために香港へ(1週間)
7年目 同じくマレーシアのクアラルンプールへ(1週間)
8年目 同じくヴェトナムのホーチミンへ(1週間)
8年目 クライアントの海外往査でオーストリア・ウィーンへ(1週間)
9年目 海外派遣でアメリカのニュージャージーで1か月英語研修の後アトランタへ(1年7か月)

5年目からは毎年のようにどこかしらに研修などで行っていました。監査ツール研修は、日本に戻ってから研修講師やらなければならなかったりと負担もありますが、豪華なホテルで開催され、アジア各国のメンバーファームの人たちと色々と話ができたりで、非常に充実した経験になりました。誰でも行けるものではないかもしれませんが、誰かが行っているはずなのです。ぜひ狙ってみましょう。

外資系に転職しよう(監査法人ごめんなさい)

そんなこんなの経験をしたおかげもあり、入社時430点だったTOEICもアメリカから戻った後には965点になりました。監査法人内での立場が微妙になった時、外資に転職して会計監査から内部監査にキャリアチェンジが可能だったのも、元をたどれば、監査法人での経験のおかげです。皆様もぜひ、組織を使い倒して、お金を使わず、楽しくスキルアップに励んでください。


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