クラシック音楽の未来って言っても

もう何年も、クラシック音楽の未来については議論されてきて、4〜5年くらいかなぁ、もしかしたらもっと前からかもしれないけれど、大体2つの潮流が出来たように思います。

ひとつは、ポップミュージックの宣伝方法、売り方や見せ方を取り入れるというもの。これはスターを作り、出来るだけビジュアルを良くし{ファッション雑誌でモデルするみたいなやつ)、ポスターの作り方も変え、、、みたいなもの。
若い人にとってデートの行き先としてオペラハウスがカッコいい選択肢のひとつとなるようにしたい。これが結局両手で足りるくらいのスター指揮者がいくつものオケを掛け持ち理由だ。天才指揮者が100人どころか20人も世界にいたら困るものね。それくらい狭い世界だ。

もうひとつは、地域密着型を徹底すること。これはオケとかの団体の方がやる戦略。オーケストラがその地域の音楽文化の顔だけでなく、身体として、青少年の育成から、ケアハウスへの訪問、はたまた認知症の研究など色々な社会問題に関わっていくというもの。もちろん、演奏会のプログラムも徹底的に地域の人が聞きたいプログラムを組む。こうすることで、オケの団員一人一人が地域の人と関わりを持つようになる。

さて、有名オーケストラは、ひとつ目の方をやればいいやぁーみたいな感じが、外から見てるとするわけだけど、サイモン・ラトルがベルリン・フィルに持ち込んだのは2つ目の路線だろうと思います。ただ、当然ひとつ目の路線も止めるわけではないし。で、結局ポップ型路線で世界中旅するオケなんて、そんなに沢山ないでしょう。100も200もあったら困るものね。結局それやってるのは極一部のオケで、あとのとても良いローカルオケはどうしてるのかな。

日本のオケで地域密着型を積極的にやってるオケもありますね。新日フィルは墨田区と提携してました(今は知らないです)。大阪の豊中のオケって、、日本センチュリーでしたね、あそこはイギリスからのセミナーで学んで、そのあと活動してました。あれは今どうなってるだろう。日フィルは耳が聞こえない人でも楽しめる演奏会とかもやってましたね。つまり地域の人がおらが町のオーケストラの団員が地域の顔をしっているような状態を作りたいわけです。ただ、、東京で出来るかなぁと思わないではないですね。

しかし、今の時代は個人の時代です。クラシックの演奏家も一人ひとりが自分をしっかりとアピールをしてファンクラブやら応援団やら、それこそオンライン・サロンを主催してクラファンやらないと生きていけなくなりますよ。そうしてある程度経済的に自立した演奏家が時々集まってオーケストラをやると言う形であれば、演奏会だけで採算がとれるようになるかもしれない。今のままでは、いったい日本のオーケストラはいくつ生き残るだろう。。。


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