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2024年上半期の短歌集

金曜に輝く玉はゴールデンウィークの間ずっと明るい

お前にはハーゲンダッツが一生溶けない呪いをかけてやった

玉響の魂たちが廻り逝く流れの中に私はいるか

うら若きアンダルシアのバビエカよ走れ嘶け地球を削れ

無意識に吐いた言葉と思われる残穢のような愛そのものが

木は笑い鳥は輝き空は咲く俺は寝る寝る寝る寝る食う寝

選ぶこと選ばないこと選べないことそのどれも逃げれないこと

背を向けることが出来ない宇宙ってやつのデカさに泣いてる今日も

さあおいで 大きい体のワンちゃんよ俺に全てをぶつけておくれ

戦いの最中 同時に弾倉が空 目の前に現れた人

糖尿の合併症で死んだ祖母にボンタンアメいっぱい供えた

どこまでもどこまでもまたここからもそこからさきも ばくはつだらけ

河原 風になる犬たち 光速を超えゲーミングカラーの先へ

生きているヒトデを1人用意して行きたい星を聞かせ続けて

頼んだよガスコンロの火あの世まで届けておくれ 青雲の箱

カタツムリの渦と共にこの場から悪意を祓え他渦へと移れ

明日買うチーズのことを覚えてて他の何よりも大事だから

生きている立毛筋の収縮を舌で感じる夜中の序盤

道端の石にそこまで明確な悪意を持った人はいないよ

針飲んでなくない?ちょっと良いところ見てみたいから千本飲んで

この世では光と闇が強すぎて魂たちは散り散りになる

どこまでも人間だって感情が教えてくれる淡々々と

感情に負とか正とか付けるのはかわいそうだなって思います

おおきいと犬ちいさいと犬つよいと犬かわいいと犬 万物

どんぶらこ 桃が流れて来ましたよ 川上からと川下からも

除毛剤つかった後の両膝は太陽 誰も止められないよ

誰だって心のうちに秘めている思いと共にシャイニングオカピ

空にある星はタペタムによるもの深淵の猫たちよ見ててね

致死量のシュークリームよ未来など放っておいて踊りませんか

大抵の狂人たちはまだ正気だから辛いし檸檬抱える

原っぱを駆けて笑っていたんだよ かつての君はそうであったよ

my sonがmy sunだったあの時を思い出しつつ締め上げる首

一切れのパンとナイフとランプだけ持って出かける人の強さを

眠れない人集まって焚き火して芋焼きながらマシュマロ焦そ

壁打ちと左打ちだけの人生で人生なのか分からなくなる

まとまってくださいなって言いながらパン生地を打つ蹴る殴る打つ

ピカッ そう光が街を人波を走っていった 死が駆け抜けた

日の当たる場所に見られる三毛、黒、茶たちのとろける地層が綺麗

ジェノベーゼに入れ忘れた松の実をそれ単体で齧ってる夜

守る物がある人たちを見る度まだ綺麗な手の私がいる

猫カフェに行ってただ毛を集めつつ ただ毛を食べて ただ毛を飲んで

人間でいいんでしょうか俺よりも相応しいのが居るはずですが

胎盤と一緒に俺を虐めてた記憶も全て消したみたいだ

大丈夫みんながみんな一人だよ誰も居ないよ居ても居ないよ

最終にあなたの肌に触れられる1200度に嫉妬している

公園で寄ってたかって蹴られてた唯それだけで神はいなくて

死んだ馬の皮を剥いで木に縛り音を鳴らして楽しむ狂気

出来ないね普通の人が出来ること出来ないこともまた出来ないね

点ですら存在しない縁たちが偶然そこで重なっただけ

わんわんよ どうだい俺の靴紐は 『すごくおいしい』?それは重畳

明け方に水差す光 微睡に煙草を細くたなびかせてる

堕胎後の魂たちは何処へと行くのだろうか ただ光あれ

ゆりかごが墓場になった魂がコインロッカーに留まっている

人類はJKシモンズに対する根源的な恐怖を抱く

ウニ原基 ウニが大人になる証 うにげんきって響きは子供

床屋前 赤白青の三人はどこから来たのどこへ向かうの

クリスマスloftに2人でいる男女1人残らず割いて歩いた

目玉焼きからしか摂取することが出来ない何かに救われる日

燃え盛る業火の中を1匹の勇敢な犬サモエドが行く

神は人を作った時に大さじ3杯ほどの犬を加えた

果てしなく今際の際の際々をなぞる指から香るアイビー

愚かだが純粋だった彼の愛を人に向けて撃ち出せば死ぬ

つまづいた先の春ただ灰色の狼だけが膝下にいる

恐れても恐れても闇が続いて感じるままに心が回る

自らの心の内にある埃を丸めて名を付け愛しめ

直感で良いと思った木の枝を太陽に向けヒーローになれ

懐くかは分からないけど慣れるとは思います はい わからないけど

心根に生えた一際小さい芽をじっと見ると悪魔が側に

欠けてても好いね あなたも望月も一つちぎったポンデリングも

停滞の日々を肯定出来るほど堕落してない努力してない

ライチョウの丸さを理解して理解してその先に雪原の空

夜2時のなか握られた手に対し社会で知った解で返した

悲しみの波に溺れて揺蕩ってブラジルに来た 踊るしかない


4種選ぶハッシュタグを見つけてやってみようと思いました。
なんだかんだと半年続けられていることが嬉しく思います。

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