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第25回 渋谷で5時、千住で8時に大惨事?

皆さんは「渋谷で5時」という名曲を知っていますか?

鈴木雅之と菊池桃子が歌ったヒットソングで、昔の歌番組で様々なカップリングで歌われてきたり、カバーされ続けたりしています。

もちろん、スナックでママと歌う定番デュエットソングでもあります。

私の場合は「今日も千住で8時!(お店の開店時間)」と替え歌して、年甲斐もなく楽しんでいます。

歌詞に「シアタービルの中の2階の店」という部分がありますが、奇しくも私が足繁く通うこのスナックは焼き鳥屋の2階にあります。

階段が割と急角度なので、酔っ払いには少し危ない配置となっています。

そんなある夜、お店でベロベロに酔っ払って立てなくなっている老人がいました。

70歳くらいだと思われます。

一人では立って歩けないくらいへべれけになっており、階段を降りるのが危ないので、その老人に付き添ってあげることにしました。

「モリタニ、アリガトウ!」とスタッフから声をかけられたので、「いいよいいよ、俺も30年くらいしたらこうなると思うし。」とつい口走ってしまいました。

本当に余計な一言だったと思っています。

私の一言を聞いて、老人は激昂してしまいました。

「お前、俺の事バカにしてんのか!?バカにすんじゃねえぞ!」

それを聞いて慌てる周りのスタッフ。

「警察か!?呼べるもんなら呼んでみろ!」

と老人の暴走は止まりません。

私が近づくと危ないので、お店の女の子が付き添って一緒に階段を降りてあげることになりました。

私は老人が階段から落ちないように距離を取って、下側に付き添いました。

付き添っている中「俺はな、頚椎やってるんだよ!」と謎の持病マウントを取ってきました。

病気でマウントを取ってくるなんて意味不明でした。

後日、その一部始終をママに話すと「突き落としちゃえばよかったんだよ!」と過激な発言でかばってくれました。

しばらくして、その老人はきちんと支払いをしてくれない客だったそうなので出禁になりました。

北千住は最近クリーンで人気の街になってきていますが、時々悪い足立区のイメージの生き残りがいるんだなあと思いました。

そんな繁華街の片隅で、私はこれからも「千住で8時」を楽しんでいきたいと思います。

ここでの新しい出会いや、時にはちょっとした(?)ハプニングが、日々の生活に彩りを添えてくれています。

スナックでの何気ない夜が、私にとって大切なひとときなのです。

次回はどんな物語が待っているのか、ある意味楽しみで仕方ありません。

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