さまようたましいについて
MADE IN HEPBURNの楽曲がまもなくリリースされるので楽曲についてのインタビューなどのオファーが全くないためnoteに書き綴ることにします。
今作は2021年の年の瀬くらいにセッションしながら作った楽曲でした。
同時進行で何曲か作られていった曲の中で1番フィーリングが良かったのがこの曲の元となったセッションのテイクでした。
ギターリフやブレイク、グルーヴ感が心地よく、そのまま歌詞をその場で書きながらセッションしていったのをよく覚えています。
淡々と曲が進行するパターンに焦がれていて、盛り上がる要素が全然要らないなあとその時思っていたので、
曲の中で
止まるー進む
が繰り返される感じが個人的に好みです。
歌詞も書きながらちょっとサイエンス感じたのかブリってたのか、わかんないですけどメタバース感あって時代が逆に追いついてきてんだなあと、
今この記事を書きながら感じました。
マトリックスの描写やファンタスティックプラネットみたいな、The.御用達な描写を浅く取り込み
“今、もしかして辛い?”って事を問いつめる気持ちを楽曲に忍ばせています。
あとは今までどうにかこうにか使ってこなかった一人称を歌詞に使いました。
僕、ボク、ワタシ、あなた、君、キミ、あんた、オレ、俺、ウチ、、、、
このバンドになってから意図的に何故か使わない形で作詞に挑戦していたので(Malibuという楽曲だけボク、キミを使った)非常に新鮮な気持ちでした。
歌いまわしの時にオレやキミを当初は違う歌詞に変えていたけれどやっぱり文章としてあんまりにも成立しなかったので一人称を使うことにしたのでした。
かなり自問自答の世界観ですので、この歌詞の中のオレとは本当はオレ自身なのかもわかっておらず、聴いているあなたがキミなのかも特に決まっておりません。
本当にやさぐれた、自堕落な気持ちのままを書き殴っている様にも感じます。
また
“窓を開けた、そっと〜”
からの歌詞はすごく歌いまわしや、メロディと格闘を重ねながら考えました。
その箇所だけ文学的で表情が歌詞から浮かび上がるといいなと思って言葉を並べました。
技術を我ながら感じます。
このメロディの後半では
“君から産まれた今はもう埋まらない”
というなんとも切なげな一文を放り込みましたが
実際には
“君から産まれたい”と書いていました。
その名残で生まれたたい、ではなく
産まれたいにしておきました。
本当に歪で愛のある言葉だと思います。
正気では無い様な感じが伝わりますね。
これはバタフライエフェクトのラストの産まれ変わる感じを日本語で上手くキモさを伝えたらこうかな〜?みたいなつもりも、
あったかも知れません。
映像や描写を文章にするのは勿論ですが、それをメロディやリズムに合わせて言葉にするのは本当に楽しいし、楽しくないです。
日本語の母音の発音ってめっちゃ良かったりダメダメだったりします。
そういったネタバレを、含みながらもう一度楽曲聴いてもらって
“うわ、ちょっとキモ…”って
なってもらえるとなんとなくこの時期の自分の心境が伝わるかも知れません。
自分もあなたもきっと何者であるかなんて必要は無いということを掘り下げてしまった歌詞なのでは?と、自分の中の考察では辿り着いています。
歌詞は後半に掲載してます、リリースの際に歌詞が反映されてないことがしばしばあって、その度にリリースされてないのと同義くらいの気持ちになるので良かったらなぞりながら読んでください。
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