肢体不自由校での訪問教育経験

前回の記事のテーマ「通学バス」に障害や医療的ケアといった事情から乗車できない児童生徒の為の教育が訪問教育と言います。またその児童生徒を訪問籍に在籍している子どもと言います(↔︎通学籍)。
という訳で今日は訪問教育について自分の経験から思う事を話したいと思います。

校内の体制はどうなっているのか

どんな授業をしていくかの話の前に校内の体制の話をしていきます。年度はじめといえば時間割決めがとにかく教務の先生を苦しめます。なぜか、

  • 大人数の教師のコマを均等の負担にする

  • 教師の希望を吸い上げる

  • トイレや車椅子移乗の介助から男女比を考慮する

  • 学年の子どもの授業はなるべく学年の先生が入る。

  • ⭐️上記の全体の時間割作成を始める前に、訪問担当者を決める(曜日固定になるので先に埋める必要があるため)。

私は、教務部に入った事はないですが本当に凄まじい作業だなと毎年見ています。ただ、一度入ってみてどうやったら解消できるかを考えたいなとも思います。
このテーマだけでだいぶ話が盛り盛りになってきましたので切りますが、一つ言えるのは、

訪問籍が多い年度は毎日目まぐるしい体制の変化が求められました。「この曜日は〇〇先生が行くし、お昼から男性手薄やな…」とか。〔学校によっては訪問しか授業しない訪問専門教員もいるとのこと。人数に余裕あったり学校の都合に合わせてくれる家庭だったらやりやすいでしょうね〕

授業はどんなものか

ご自宅か病院へ行きます。
授業は帯活動に単元毎の学習をします。1回2時間の枠で色々な教科の授業を教員がしていきます。

  • 本人の力だけで出来るようスロープを使ったボーリング

  • 図画工作の色塗り

  • マットの上でストレッチ。リラクゼーション。

  • 楽器を持って音楽を聴きながら鳴らす

  • iPadにタッチャーとスイッチをつけて意思表示を問う

  • TV電話で学校と繋ぎ、オンライン授業をする

大変なのは一人で荷物をよっこらせと大量に教材を持っていく事でした。雨の日なんかもうめちゃくちゃなもんでした笑。

授業に行ったはものの、本人が寝てて保護者と連絡するのみで終わった回もあったり、発作頻発してその場で中止もあったり結構臨機応変なこともありました。

ちなみに学校に介護タクシーや自家用車で登校するスクーリングを設定し、学校で他の生徒と授業を受けるなんてこともありました。

最後に思うこと

訪問担当になった時から「授業ってどんな風にやるかな?」等、?マークだらけでした。幸い、ベテラン教員が同じ生徒の訪問担当〔曜日ちがい〕だったのでたくさん教えてもらえました。
しかし、そういったベテランと一緒に授業する同行訪問の予算的時間的ハードルが高く結局は自分が考えたものをしないといけなかったです。
同じ場所に行ってもらえたら、初めて訪問を担当する教師には心強かったり、また授業実践の指導もしてもらえるのにと思います。

今日はこの辺りで。
読んでいただきありがとうございました。

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