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ホステルでの生活が1ヶ月も過ぎると

村(私の感覚だとこちらの方がしっくりくる)での

顔見知りがだいぶ増えてきた


人より羊の数の方が多い所で

東洋人が歩いていると目立つ

一度も会ったことがない人でも

私のことは既に知っていて

“あなたがホステルに住んでる日本人ね?“と

親しげに話しかけてきてくれる


ある日 村人と世間話をしていた時

以前この港町では大きな道路を

建設する予定があったのだけれど

その予定地の中に「fairy circle」と呼ばれる

“妖精たちが住む“と昔から信じられている場所が

含まれているとわかった途端、住民たちが反対運動を起こした

結局政府は、その場所を避けて道路建設をしたという

そんな話をしてくれた

その後 原発建設の予定も浮上してきたが

同じく住民たちの反対運動が起き、撤廃されたらしい


妖精の存在を信じているというか

 なんの疑問も持っていない

当たり前の事実として暮らしている人々がそこにはいた


日本で読んだ本の中の世界が

未だに存在していることに感動した


そして村人たちと交流するうちに

目にみえない存在と目にみえる存在とを

等しく捉えている感覚

何か言葉を超えたところで話ができる感覚

そういった私たち日本の人々と共通するものを

持ち合わせていると実感した