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年末調整はこんなところでも。

お迎えに来てくださったあきこさんの車に乗って、一路滞在するお寺へ!
車窓から見えるマータラの街を眺めながら、あ、写真撮ろう!といつも首から下げているスマホを・・・・

ない・・・

え!!!!ないないないないない!!!!
私のスマホがない!!!!!!

あの時まではあった、あの高速バスの中!

一緒に旅をしている仲間と、お迎えに来てくれたあきこさんやVineethaさんにスマホをバスに忘れてきたことを報告。

「よしちゃん、もうないと思った方がいい。」

日本では、「あらら!オッケー!電話して探してもらおう!」となるシーン。でもここは、未曾有の国家破綻中のスリランカ。
物価は数ヶ月で何倍にも跳ね上がり、インフラもかなり不安定。
明日食べるものを確保するのも一苦労な状況下。

この数ヶ月、今まで絶対に起こるはずもなかった彼らが最も崇拝するお寺の物品が盗まれるという異常事態も発生している。
食べるものがないから、お寺のお供もすごく減ってしまった。

それほどに、彼らは今、生きることに必死な状況なのだ。

そこに高価なiphonを見つけたら?
売ってお金にするだろう。これで何日生きていける?

だから諦めた方がいい。

そう説明を受けながらもドライバーさんはバスセンターへ向かってくれた。
バスセンターに着くと、何台も停まっているバスを一台ずつ確認していく。

これも違う、これも違う。

日本の女の子が半ベソかきながらバス停を駆け回っている姿を見て、ドライバーのおじちゃんたちが、ワラワラと集まってきた。

おじさん:「どうしたんだ?」

私:「スマホを落としてしまって。どうしよう。大切なものなの!泣」

おじさん:「それはやばいな・・・おっけー!大丈夫!任せろ!!!絶対見つかるから!元気出して!ほら!みんな、探すぞ!!!!!!コロンボからマータラまで走っているドライバーに全員電話しろ!」

と。。。
そのおじさんは他のドライバーさんに声をかけ、みんなが一斉に電話をかけ始めた。マータラのバスのドライバーのコミニティはすごい!

2〜3人から始まったスマホ捜索大作戦。
気づいたら20人くらいの人が、どうしたどうした?と集まってきていた。
そしてみんなが色々と言い合いながら電話をかけまくっている。(シンハラ語だから何言っているわからない。。)

で、最初に助けてくれたおじさんが

「おい!見つかったぞ!」

と!その場のマータラドライバーと私は歓喜!!!!!
みんなで拍手して、握手とハグをして喜びを分かち合った。

「君は本当に本当にラッキーだ!こんなことありえない!本当によかった!」

スリランカの方々の暖かさ、優しさを痛いほど感じ、私は感動して涙してしまった。
こんなひょっこりきた外国人に、こんなに優しく一生懸命探してくれて、みんな毎日大変なのに。本当にありがとうございました。

感謝してもし尽くせない程の思いを胸に、深々と頭を下げて、私が乗っていたバスが停まっている整備会社へと向かった。

ここでもスリランカ・ルールがあった

車の中で、もう一つ大切な話を聞いた。

私はスマホを落とした。そして、それを拾った人がいる。
日本では、「それ、私のものなので返してください。」と言ったら、当たり前の様に返ってくる。(身分証や署名などの手続きが必要な場合もあるが。)

でも、スリランカは違うようだ。

今からあなたが、「それは私のスマホだから返してくれ」と言いに行ってもスリランカでは返してはもらえない。
でも、お坊さんには無条件で返してもらえる。
幸いなことに今あなたはお坊さんと一緒にいるからすぐに返ってくるよ。
本当にラッキーが続いてるね。
今から一度、私がそのドライバーさんのところに行って返してもらうから、その後あなたに渡すからね。

とVineethさんに言われた。
なんと!そんなルールが!!!

「郷に入れば郷に従う」

海外に行くときはその国のルールやマナーをしっかりと把握するべきだなと改めて反省しました。

でもほんとによかった。
2022年に残していた私の運がちゃんと年末調整されたかな。ww

つづく。。。>>>>>>>>#trip6

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