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子育てPodcast始めました

12月13日に、桃山商事の新しいPodcast番組「オトコの子育てよももやまばなし」の第1回を配信しました。今日は2回目の収録を予定していたのだけれど、相方である清田の体調不良で急遽延期になりぽっかり時間が空いたので、noteを書いてみることにしました。まずは第1回の概要を紹介してから、そこで私が語ったあることについて書いていきます。

この番組では、4歳の双子の育児をしている清田と0歳の子育てをしている私が自分たちの育児実践をあれこれ語らうことになっていて、第1回のテーマは「まだ出産祝いを渡せていない」でした。子育ての先輩である清田は、私たち夫婦へ「役に立つ」出産祝いを贈りたいと思っているのだが、色々あってモノを決めきれず、産後11か月経った今も選べていない…というのが概要で、その顛末を語りつつ、お互いの子育て状況について自己紹介的に話しています。一口に「子育て」と言っても、フリーランス夫婦である清田たちの双子育児と、会社員夫婦である私たち夫婦の一児育児とではあらゆる点で違いがあり、それを「出産祝い」をフックにして浮き彫りにできたのではないか思ってます(具体的にどんな違いがあるのかは、ぜひ配信を聴いてみてください)。

さてこの記事で書きたいのは、私が番組内で話したことと、それに対する妻からの指摘についてです。

私は妻の出産直後から育休を取得したのですが、訳あって最初の3ヶ月はほぼワンオペで育児家事を担当しました。番組では、そんな自分自身の育児が「産後女性のワンオペ育児」に比べていかにイージーモードであったかを、熱を込めて話しています。相対的にイージーだと感じた要因はいろいろあるのですが、最も大きいのは、身体的なダメージの有無です。
一般的に、出産による母体のダメージは全治2か月の怪我と同程度と言われていますが、実際は個人差が大きいようで、妻の場合は産後3ヶ月はほぼ寝たきりという状況でした(私がほぼワンオペだった理由です)。彼女が苦しむ様子を日々目の当たりにしてきた私は、番組の中で、「産後の女性に比べて身体的に元気な男性が育休を取らないなんてありえない」といったことを義憤トーンで語っています。

自分としては、この数ヶ月考えてきたことをそれなりに言語化できた手応えがありました。それで、番組を聴いてくれた妻に(自信含みで)感想を求めたのですが、彼女からは予想外の言葉が返ってきました。

森田さんさ、男性育休について熱く語っていましたけど、ワイちゃんを妊娠した直後に話し合ったとき、あなたこんなこと言ってましたよね? 
「育休はズラして取るのがいいんじゃないかな。 最初の半年はそっちが取って、後の半年は俺が取る。最近制度が変わって、そういう取り方ができるようになったみたいだよ。ズラした方が、トータルで考えたら合理的じゃん」

自分にとって都合の悪い記憶は消すという脳の防衛機制がうまく働いたのか、私の中ではきれいさっぱり「なかったこと」にしていたのですが、妻に指摘されてありありと思い出しました。
間違いなく私は、この忌まわしい言葉たちを口にした。
前後半に分けて半年ずつズラして育休を取るという発想は、おそらく、「一歳までは保育園に預けないで自分たちでみたいけど、1年育休取るのは正直きつい」みたいな考えがあって捻り出してきたのだと思われます(実際には妻は半年で復職、私は1年3か月の育休中)。あと、「半分ずつだからフィフティ・フィフティでしょ」みたいなことも考えてそうです。育児休業制度についてのマンスプレイニングもうっすらかましてますね。
いずれにせよ、出産による身体的ダメージへの理解や配慮は皆無であることは確かです。

一方、今現在の私は、さも最初からわかっていたふうに男性育休や女性の産後ダメージについて番組で語りました。そんな自分がこの上なく恥ずかしく、「できることなら録り直したい」と心から思いました。
今でもそう思っています。
しかし番組はすでに配信され、ありがたいことにリスナーさんからは「自分がしてきた育児という仕事が肯定されたような感覚になった」といった過分な感想もいただいています。
……違うんです、偉そうに語ってるけど私あの、実はちょっと前まで産後ダメージのことなんて一つも知らなかったんですよ、だから産後に半年ワンオペしろとか酷いこと妻に提案してるしそれを「合理的」とか言ってるし、なのにちょっと数ヶ月育児をやったからってわかったように語って、ほんと「どの面下げて?」って自分でも笑っちゃうんですけど、いやなんかすいません……
そんな留保をつけるべく、清田に頼みこんで録り直そうかと真剣に悩んだのですが、最終的に、現金すぎるこのマインドセットの変化はドキュメントしておこうと思い直しました。
産後に妻の身体がどうなるのか想像すらしなかったのは間違いなく自分ですが、一方で、番組で語ったことも今の嘘偽りない本音です。そのように考えが変化するに至った具体的なプロセスを、ゆくゆくは番組やこのnoteで言語化していきたいと思います。

そんなわけで、もしまだ番組を未聴な方がいましたら、「そんなこと言ってるけどお前な!」というツッコミを入れつつ、第1回を聴いていただけると嬉しいです。
すでに雲行きは怪しいですが、番組は週1ペースで配信していきたいと思っております。第2回のテーマは「パパって呼ばれるのが苦手勢の呼び名談義」を予定しています。

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