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2021/06/23 即興詩「川の向こう側」

明日がくれば
明後日が来れば
まるで時間が何かを連れてくれるものだと
いつからか思い込んでいた

悲しい気持ちがあるから
川を渡ろう
流れの中に生きることを
少し傍に置いて

今ここで
伝えることがあるとすれば
それは 少なくとも
今生きている ということ
あなたがいるから
私がいるということを
これから会う全ての人へ
これまで会った全ての人へ
伝えなきゃいけない
なんたって 僕は感謝しているよ

すでにもう持っているから
何ももう待たなくていい
今が
瞬間が
ここに有れば 今はそれでいい

渡った川の先から
戻ることはもうない
戻ることに
今はもう 価値が見出せないから


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いいなと思うことや、嫌だなと思うこと。
それは全て、自分以外の人がいるから生まれているなと思います。
逆に言えば、そんな彼らが存在するから、僕もここにいる。
誰かと同じようになりたくないなんて人はいくらでもいるし僕もその一人でしたが、こうして体が分離して、一人で考えて歩いてご飯が食べられるのは、誰かと同じではなく、私だからです。

そんな当たり前のことを、時々忘れる。
誰かと同じようになりたくない。
でも、誰かと同じようでいたい。

誰かと同じようでいたいというのは、多分その人の評価と同じことを受け取りたいと思っているからで、誰かと同じようになりたくないと言うのは、その他大勢になりたくないということなんでしょう。

どちらも、他人の視点です。
他人の視点を一切捨てて、自分の視点だけで行動してみることで、きっとそれが中和されるんだと思う。

いつ何時でも他者の視点が必要なんではなく、たぶん社交に関する時だけな気がします。

自分の作品、というより純粋なアウトプットをするときは、多分極端にまで主観でいい。

誰かの言葉を代弁するのもよし。
しかしそれは、自分の言葉を大事にした上で成り立つことではないでしょうか。

さて、この詩に出てくる「川」とは一体なんでしょうか。
少なくとも、答えのある「なぞなぞ」ではありません。
本当にわからないのです。
皆さんは、何を想像しましたか。

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