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【即興詩】2022/09/24「少年の日記」

海を渡る少年の影が
この日記に不穏な雰囲気を醸し出していた

これ以上読み進めても
きっと明るい気分にはならない

そんな風に確信を持っていても

半ば中毒的に指が動く
目が文字を追う
他のことをやる気になれない

そんな風に陥った人間は
誰にも耳を貸すことなく
己にさえ貸すことなく
沼地のぬかるみを ただただ沈むのだ

海を渡る少年の影は
ただ 直感しただけのものであるというのに

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