ポール•マッカートニー The Long and Winding Road
以前会社で、一年間だけクレーム管理部署にいたことがあって、その時同僚だった人がビートルズやポールの大ファンでした。彼とは同じ歳でもあり親しく、彼の友人と三人で「ビートルズしか歌わないカラオケ会」なるものがスタートしまして、彼の友人もポール好きなため、私はジョンの曲を選択するという役回りになっていきました。
この会は数年続きましたが、なんとなく途絶えコロナ禍も経てもう随分経ちましたが、先日、その友人から久しぶりに連絡があって、また会おうという事になりました。
私はストーンズかビートルズかと問われたらビートルズ派です。カラオケの役回りの影響もあってか、ジョンの中期の頃が好きなんです。アルバムで言うと「ハードデイズナイト」「フォーセール」「ヘルプ」
特に「ハードデイズナイト」が好きでこのアルバムもジョンの曲中心でポールの曲は三曲しかないというのも意外ですよね。まだジョンがバンドの主導権を握っていた時期でした。
外は梅雨ですね。傘が要りますね。傘で思い出すのは、そのクレーム管理部署にいた時、非食品で一番クレーム件数が多かったのが、傘。それもこども用の男子色。「子供が一度使っただけなのにすぐ骨が折れてしまいました」そんな理由で苦情が多かったんです。内心、小学生の男子達が傘を持ち歩いていたら、そりゃあチャンバラになってさぞかし折れるでしょうよ!と言いたかったのですが、強風で折れたのかもしれないし原因が分からないので、そのまま受付けていました。なんだかすっきりしない気持ちでしたね。
私は横着なので、いっとき駅のコンビニで買う透明ビニール傘ばかりが溜まっていって、ある日玄関に骨の折れたビニール透明傘が何本もあるという状況に自分で腹が立って笑、全部捨てて、ちゃんとした傘を買いました。通常の8本骨の傘だと強風でひっくり返るしそれをクレームで出すなんて気はないけど笑、骨16本の丈夫な傘にしています。ちょいと重いんですけどけっこう気に入ってます。
ポールマッカートニー、ビートルズや彼のソロの中で、好きな曲は数えきれない程ありますけど、なにか一曲と問われたら私は、The Long and Winding Roadになります。というのは例のカラオケ会で、たまには私もポールの曲を歌おうと思ってこの曲をチョイスして以来、ポール派の二人はこの曲を私のために歌わない、というのが暗黙の了解になりまして、それ以来ポールの私が歌える曲になりました。すっごく下手ですけど、仲良し三人組だし酒の場だし、イイんです。
この曲の歌詞は、ポールが曲作りの相方ジョンの事をYouとして言ってるようですが、当時ビートルズのメンバーの間には亀裂ができていて、ポールはこの悲しい状況に意気消沈し、それでも前を向いていこうという決意を歌った、そんな内容のようです(多分)。
歌詞とは少々違う私が勝手に描いているイメージもありまして、何かの映画か小説で知った言葉なのですが、長く曲がりくねった厳しい山道を歩いてきたけれど、辿り着いたそのさきで、ふと歩いてきた道を振り返ってみると、その稜線は実に穏やかだったという言葉です。この話が私は好きで勝手にこの曲に当てはめて聴いています。
人生の様々な道を歩いてきた。目の前の困難に辛さを感じていたことも幾度もあったけど挫折もあり頑張りもあり乗り越えてきた。今振り返ってみると、それは意外にも山の稜線のように穏やかな経験だったと思える。
困難にあっても、あとで振り返ればきっと、たいした事じゃないさ、という楽観的、前向きな気持ちでもあります。
この曲は元がストリングスヴァージョンで、ポールがそのアレンジを好まないとか、後にシンプルなネイキッドヴァージョンが出たりとかありましたね。様々なライヴ映像もあると思いますが、私はこの↓ライヴ映像が雰囲気やカメラワークもよく、歌の素朴な美しさを感じて、一番好きです。
ポールマッカートニーは現在82歳です。
長生きして頂きたいです。
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