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こどもたち・孫たちに残したい 王子保を考える|おうしおミライミーティング【第0回】

お隣の地区の王子保地区
PCN武生のプログラミング教室でのご縁から、今回「おうしおミライミーティング」のファシリテーターにご指名をいただきました。
ここ数年まちづくりへの興味は上昇傾向。
生きていく上で、自分が暮らす町は心地よいものであって欲しい。

一昔前に比べ、町内というコミュニティが希薄になってきている昨今。これまで、町内行事にはなるべく参加するようにしてきた。それでも自信を持って自分の地区をよく知っているとは言えない。ましてや、住んでいない地域のことなど、ほぼ白紙なのは言うまでもない。

そんな私に果たして務まるのだろうか。そんな不安もあったが、不安よりも興味が勝った。他の地域の人たちが、その地域に対してどんな感情をもっているのか。プログラミング教室で関わっている王子保地区の人たちからは、前向きで何かやろうという気持ちが感じられる。何かおもしろい気付きに繋がるかもしれない。そんな好奇心と期待感から、今回引き受けることにした。

きっと、自分の住む地域に持ち帰れることもあるはず。

第0回プレ開催

2021年10月の第1回に先駆けて9月15日。この地区の各部の部長、副部長中心のメンバー30名ほどで、第0回のおうしおミライミーティングが開催された。20〜70代という幅広い年代が参加。ここ最近、こどもたち相手はプログラミング教室で慣れたものだったが、大先輩を含む多くの大人相手は久しぶり。楽しみ半分、ドキドキ半分。

どんな人がでてきて、いったいどんなことやるんだろう。参加者の大半はおそらくそう思っているだろう。そして私も、どんな人たちが、どんな温度感で関わってくれるのだろうか。そんな様子見の回になるだろう。ただ、ひとついえるのは、間違いなくいい経験になりそうな予感がする。

一つ前の会議がまだ続いていた。
この久々に味わう感覚のまま、開始の時を待つ。

テーマは「こどもたち 孫たち に残したい 王子保を考える」

地域と関わりにおいては、人による温度差は大きい。
自分の地域の人たちを見ていてもそれは明らか。地域をより良くしたいと動いている人もいれば、現状から変化を求めていない人もいる。自分で自分のスタンスを決め、自分がそのスタンスを貫くのは容易である。関わらないと決めて、関わらないことが許される時代になってきている。「自分はこれでいい」その域にとどまっている限り、時間と労力を使い、地域をより良くしようという発想にはつながらない。

以前、子育て世代の職業訓練受講者向けに自分探しの話をさせてもらったことがある。「働くことに対する自分の考えやスタンス、実際の行動。自分のこどもたちに胸を張って話せますか?」と問いかけた。(ご興味ある方はコチラをどうぞ)
多くの人にとって、働くことと生きることを切り離すのは難しい。

「自分はここまででいい」
「私は嫌々、仕方なく働いている。おまえたちもいずれそうなるんだよ」

わざわざこどもたちに、そんな生き方を勧める親はいないだろう。大切な人の未来には、時には自分のこと以上に真剣に向き合うものである。

だからこそ、この先の大切な人の未来のために、この地域がどうあるといいのか考えてほしい。そんな、想いでこのテーマに決めました。

個人ワーク × グループワーク with 心理的安全性

最初は自分を知ってもらうために自己紹介。
ちゃんと何者かを知ってもらうことが、これから一緒にやっていくことに繋がる。

そして、いよいよ本題へ。
まずは、10分間の個人ワーク。次の切り口で、今のこの地区を振り返ってもらいました。

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・直したいところ
・続けたい、残したいところ
・新たに創り出したいところ

個人ワークにあたり、ひとつだけ条件をつけました。ただの要望を書くのはNG。最初から、自分事として考えていってもらいたいという意図があります。要望も自分が関わるイメージがあればよく、その違いは言葉じりに表れます。「◯◯してほしい」ではなく、「◯◯していきたい」。

個人ワークの後は、5人程度のグループで15分程のグループワーク。
個人ワークで書いてもらった意見をもとに話しを進めてもらいます。
グループワークの目的は、自分が知らない王子保地区の一面を知ること。知らなかった問題点や課題、逆に良いところ等。世代、地域での役割、地域との関わり方など、バックヤードが異なるメンバー。顔を合わせて話すだけでも、実は得られるものは大きいはず。

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グループワークにも、ひとつ条件をつけました。
必ず心理的安全性を確保すること。
世代を超えた話し合いの中で多い、価値観の押し付け合い。そんなつもりではなくても、周りがそう感じてしまうことは多いもの。この場は気兼ねなく、自分の思ったことを発言していい場である。心理的安全性についての定義も説明しグループワーク開始。

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始まってみると予想以上の盛り上がり。
当初、グループによっては少し時間を持て余すこともあるかと思っていたが、結果的にはまだまだ話し足りなかった様子。そして要望もあがり、5分間時間を延長。こんな風に、自分事で話せる人が多くいる地区というのは、なんだか頼もしくさえ感じました。

ミライのおうしおのキーワード

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最後に、未来の王子保地区へ向けたキーワードを3つ、その理由とともに書いてもらいました。なかなか興味深い意見も多かったです。ミライミーティング終了後、「心理的安全性の前段があったのでグループワークで話しやすかった」、「普段話せない地域の大先輩と話せたのがよかった」など、話してくれた人もいました。今回時間の関係もあり、発表の場は設けられませんでしたが、「他のグループの意見も聞きたかった」「皆の前で結果を少し話したかった」というご意見もあったので、次回は考慮してみようかと思います。そして、次の第1回では、今回の結果発表から始めていこうかと思います。

第0回を終えて感じたのは、前向きで建設的、自分の考えをもった人が多い地区だということ。想いはあるけれども、いろいろなことに追われてなかなか動けない子育て世代、どう動いていくべきか探り探りの若い世代、今後次の世代のメインプレイヤー候補とどう絡んでいくとよいのか、必要だが答えがでていないように見える中高年世代。さまざまな世代が、ゆるやかに、且つ継続的に関わる機会と場がまずは必要なのかもしれません。

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この「おうしおミライミーティング」が、その機会と場になれば、きっとこの地区はもっとおもしろくなる。

アンケート結果

参加者のうち22名の方がアンケートにご回答いただけました。
結果をみると、キーワードで多かったのは「交流」「交流の場」「人」に関するもの。次いで「安心・安全」「王子保駅」「自然」に関するものが多かったです。これまで地域での交流が当たり前であった人たちのイメージする交流と、もはやそうではなくなってきている若い世代がイメージしている交流。これらが果たして、同じ方向を向いているのか。そんなところも今後掘り下げていけるといいのではないかと思います。

次回に向けて、主催のメンバーたちとも一度場をもうけて、この先進めていくとよさそうな方向性温度感をすり合わせながら進めていければと思います。

◆資料◆
https://app.ludus.one/d849e84a-e82d-4e46-9721-5d1e817d90c7

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