今週の怪談プレイリスト(9月29日号)
最近見聞きしたなかでおもしろかったものをご紹介します。なるべくアップロードが新しいものを選びます。便宜上数字を割り振っていますが、ランキングではありません。
1. ヌ・ヒカル「ベランダを覗いた先にみえた光景…」
普段はライブハウスのブッキングスタッフをしているというヌ・ヒカル氏。人生ではじめて、人前で怪談を披露したという。「怖がらせよう」という計算を感じさせない淡々とした語り口で、聞き手の心に深爪でひっかくような傷をのこす。
2. 島田秀平「広尾の不可解なバー」
世間では手相占いで有名な島田氏。その興味は不思議なもの・オカルティックなもの全般に広く及ぶ。今回の怪談では、氏のサービス精神あふれる誠実な語り口が、どうにも不可解な現象にリアリティをもたせる。
3. 田中俊行「異界駅の場所は…(他)」
まとまった怪談としてではなく、「講義」として京都の不思議スポットをいくつも紹介するという趣旨。横尾忠則の著書からの引用など、田中氏の広い教養が伺える。
4. 中山功太「アカンかった」
R-1チャンピオンとしても有名な中山氏。以前から霊体験を重ねていたが、「霊障がひどいため」最近まで怪談を封印していたそう。某怪談トーナメントでも披露されたこの実体験は、吐き気のするほどの生々しさがありつつも、中山氏の品によってスレスレで「話芸」の範疇にある。きっと下手な語り手が話すと、ただの残酷ショーになってしまうだろう。
次回の更新は10月6日(火曜日)です。
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