弁護士と営業活動

今回は #legalAC  2022参加エントリー、msut1076さんからバトンを引き継ぎました。

 企業法務系人材であるのか謎な私がこのアドベントカレンダーに参戦することになったのは、会社のボスである大井哲也先生に騙さ・・・紹介されたからです。
 せっかくなので弁護士の営業活動について書いてみようと思ってます。とはいえ、今までの社会人人生で動画以外の情報発信をしたことがなく、アドベントカレンダーに登場してる皆様のように文章を書くようなことを普段しているわけではないので、不安しかありません笑
 そんなことで、書き始めたわけですがブログを書いたことがなくプラットフォームも無かったので急遽noteの登録から始めるという体たらくです。みなさん年末年始でよほど暇で仕方ないという時にでも読んでいただければ幸いです。

自己紹介~TMIP&Sへの転職

 私はTMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社(以下TMIP&S)という会社で広報やマーケティングを担当しています。TMIP&Sについては、WebサイトYouTubeチャンネルで話していますので、そちらをご覧ください。
 2022年4月にTMIP&Sに入社したのですが、まずは転職までの経歴を少し話させてください。大学を卒業した後、新卒で「金融ファクシミリ新聞社」(以下金ファク)という金融専門紙で働いていました。けっこうマニアックな新聞社でJGBや社債、IPO、PO、M&Aのニュースを中心に報道してます。個人契約はできず法人契約のみだったこともあり、一部マーケット界隈以外の方には、ほぼ知名度はありません。また、新聞発行の傍らで弁護士や会計士、シンクタンクの研究員の方を講師にお招きして、専門的なセミナーを開催していました。
 入社以来、営業や電子版の企画などの仕事をしていた私ですが、ちょうどコロナが流行する直前くらいにセミナー担当になったことが現在の仕事に続くことになります。(営業などの仕事も同時にやっておりました)
 セミナー担当の仕事は、講師になってくれそうな方に話を持っていきセミナーを企画することなので、主に弁護士の先生にアポイントを取り会いに行きます。多くの先生は、このようなセミナーに慣れているので話はめっちゃスムーズに進みます。そのため仕事の話は早々に切り上げて雑談をするわけですが、この弁護士トークが面白い!!私などは、このトークを聞くために仕事をしていたようなものです。そんなことをしているうちにコロナが流行してセミナーの開催が難しくなりました。すると上司から「動画配信でセミナーをできるようにしてくれ」との指令が飛んできました。これまで動画配信などしたこと無かったのですが、なんか面白そうだったのでやってみることにしました。そしてこの時に「弁護士の雑談トークをYouTubeで配信したらめっちゃ面白くね?」を思ったのが今日のTMIP&S中の人森嶋の始まりです。さっそく上司に「セミナーの宣伝のために動画やりますね!」(詳細は伝えず)と許可を取り始めたのが、
こちらのチャンネルです
https://www.youtube.com/@user-zu2ek3qu4d/videos

 自己紹介がだいぶ長くなってしまいましたが、このセミナー事業で大井先生、寺門先生、戸田先生、那須先生と出会ってTMIP&Sに転職することになったわけです。

弁護士は営業しない?

 というわけで、TMIP&Sに転職してきました。当然ですが、TMIP&STMI総合法律事務所も弁護士だらけです。そんな環境で9ヶ月くらい働いて気が付いたのは、弁護士は営業活動に積極的でないという点です。もちろん全員ではありませんし、広い意味の営業活動は行っているとは思います。しかし、世の中の会社というのは自社のプロダクトやサービスを広めるために様々な営業活動を行っているのに、弁護士業界はあまり自分から発信していないように思います。例えば、執筆活動やセミナー開催は有力な営業活動の1つと言えますが、自ら執筆の企画やセミナーを持ち込むことは少なく、出版社やセミナー会社からの連絡を待っていることが多いと感じます。(TMIP&Sのメンバーは積極派が多いですが)
 動画での情報発信も少しずつ増えてきましたが、YouTubeで情報発信をしている弁護士は少なく、私が観測できるところで多くて20~30名ほどではないでしょうか。YouTubeで競合が20~30というのは、めちゃくちゃ少ない方です。ゲーム実況、料理、美容などの人気ジャンルだと競合は無限に存在し、数えることは不可能です。
 これは非常にもったいなく、みなさん専門知識や面白い話を持っているのになんで発信しないのか!といつも思っています。
 この記事を読んだ弁護士の皆様は、今すぐブログを書いて、動画を撮って世の中に公開してください。

そもそも営業部門が無かった

 ここで私は気が付きました、そもそも営業の部門(担当)が無くね?と。世の中の会社のほどんは、営業部門があります。営業部、マーケティング部、ブランドなんとか部、お客様なんとか部など名称は様々ですが要は営業活動をしている部門です。BtoBの会社もBtoCの会社も国内企業も外資も営業部門は持っています。しかし弁護士業界は、このような営業部門が無いか非常に小規模だと思います。営業(発信)活動はもっぱら弁護士個人がロジまわりも含めてやっているのが現状ではないでしょうか?
 営業(発信)活動は、すぐに効果があるわけでなく、ジワジワ効いてきます。短期的には無駄にも見える活動です。そのため弁護士個人が自分の法律案件の仕事をやりながら営業(発信)活動をするのは大変難しいことだと思います。一般の会社で例えると、商品企画部と製造部と広報部と営業部を全部やってるようなものだからです。(スタートアップや中小企業のオーナーで全部やってる人もたまにいますが)

今後の業界

 そんな弁護士業界ですが、近年の大規模化、組織化によって営業活動の必要性が高まってきているのではないかと思っています。そうすると営業とかマーケティングの部門ができて執筆やセミナーなどを回していくようになっていきます。ある程度の人数がいる法律事務所の弁護士は、営業担当とリーガルサービスを行う担当に分かれていくのではないかとも予想しています。これは外銀のIBDにあるカバレッジとプロダクトのようなイメージです。現在もパートナーが案件を獲得してアソシエイトをアサインしながら仕事を進めているというのが一般的ですが、まだまだパートナーもプロダクトのために手を動かしていることが多いので、今後はもっと分業化が進むのではないかと考えています。というか恐らくこれ以上の大規模化を進めるには必須になってくるのではないでしょうか。

さいごに

 世の中の流れがめちゃくちゃ早くなった現在、営業や発信活動はスピードが命だと思っています。100時間考えて1つの行動をするより、5時間検討して20回行動した方がより多くの成果が得られると考えます。最初から完成したものを公開するより、公開しながらトライ&エラーをひたすら繰り返していく。それがマーケティング、営業活動に求められていると信じて、これからも挑戦していきましょう。

 拙い文章で知ったようなことをつらつら書いてしまって申し訳ございません。学生時代に大学の先生が「物書きというのは、文章を書くのが仕事じゃなくて恥をかくのが仕事だよ」って言っていたのが少し分かった気がします。
 これを機会にブログも続けてみよとかな。今回の機会を恵んでくれた皆様、ありがとうございました。良いお年を!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?