日本語を扱うという愉悦について。

 日本に生まれてよかった、と思う理由のひとつに
「日本語の美しさ」があります。

数多ある単語の中から「これぞ」という単語を選び出す愉悦、
そして、その組み合わせによって、
どこまでも磨き上げられるポテンシャル。

情緒的かつ繊細な言語を日常的に扱えるぼくらは、
ある意味「豊か」だとすら思います。
言葉の豊かさは心の豊かさと直結するので。

豊かで美しい日本語を見事に操る作家の本を読んでいるとき、
ぼくは内側から浄化された気分になったり、
心をマッサージしてもらえたような快楽を味わえます。

そして、その本を読了したとき、
ちょっぴり新しくなった自分を感じるんですよね。

日本の作家は、ある意味、幸せだと思います。
だって、まな板の上には、いつだって日本語という
極上の素材があるのですから。

まだまだぼくは未熟ですけど、
この極上の素材を究極的に活かせるよう、
日々しっかり鍛錬していこうと思います。

それは終わりがなくて骨が折れる道のりですけど、
日本語をこつこつ編んでいくという至福を
ていねいに味わいながら。


アディオース\(^o^)/
森沢明夫

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