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こんなに清々しい主人公、いる!?
『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈
運動も勉強もできて他と一線を画している成瀬あかり。彼女自身と彼女の周りにいる人たちの物語。なんでもできちゃう人あるあるで成瀬もまた孤立し浮いた存在。でも、そんなことは全く意に介さず青春を突き進む成瀬。これがなんとも清々しい!
成瀬を見習うべき4点。
①スケールの大きさ
夢は200歳まで生きること。期末テストで500点満点を取ると宣言したり、お笑いの頂点を目指すべくM-1グランプリに挑んだり・・・成瀬が言うには、大きなことを百個言って、ひとつでも叶えたら「あの人すごい」になるから、口に出して種を撒くことが重要らしい。
②実現できなくても後悔しない
初挑戦のM-1は初戦敗退。でも、これで一生M-1グランプリに出たことがあると言えるようになった。どんなことでもチャレンジしたことは経験になるから後悔なんてするはずもない、ということ。
③ずば抜けた行動力
人間の髪は一ヶ月に1cm伸びるというのが本当かどうか、自分の髪を丸坊主にして実験したり、200歳まで生きるために筋トレ・目の体操・歯磨きなどをかかさない。
④底知れぬ地元愛
大津市民憲章に「あたたかい気持ちで旅の人をむかえましょう」と書かれているから、成瀬としても旅の人をもてなすことができのは光栄なことらしい。また、地域の夏祭り実行委員のメンバーである。
すべてが潔い。それはなぜか。成瀬が自分の人生をしっかり謳歌しているからだろう。主体的なのだ。
自分は、この本に登場する大貫かえでのように、いじめられないように立ち回ったり、もうちょっと頑張れそうなときでも目立たないようにこれくらいにしておこうとブレーキをかけたり、全力で取り組むことをせずに生きてきてしまったと思う。でもそれは、楽に生きる術であると同時に人生を半分捨てているようなものではないだろうか。少しでもやってみたいと思ったことは、すぐやってみる。失敗を恐れずに、それは経験になるだけだから。40すぎてるのに、小学校のとき先生に言われるようなことを改めて教えてもらった。清々しい人に私もなりたい!
♪もう自分には夢のない絵しか描けないというなら 塗りつぶしてよ キャンバスを何度でも 白い旗は諦めたときにだけかざすの 今の私はあなたの知らない色♪
頭の中に、宇多田ヒカルのColorsが流れ出てきた。
意気地がない自分が顔を出したら、成瀬を思い出そう。
朗報👇
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