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読書メモ

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2018年12月の記事一覧

「料理の四面体」

 この本を読むまで筆者のことは何も知らなかったのですが、エッセイスト・画家・ワイナリーオーナーなど多方面で活躍されているようです。
 筆者はまえがきで「世界のあらゆる料理に共通する単純で明快な原理を指摘した」と書かれているが、その原理が本の題名であり、表紙の絵にも描かれている「料理の四面体」です。
 料理の基本要素は、火、空気、水、油だとし、三角錐の上の頂点が「火」、底面の三角形の頂点がそれぞれ「

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「生物と無生物のあいだ」

 生物学者の筆者が「生物を無生物から区別するのは何かを考察した本」です。
 最初に語られるのは遺伝子の本体はDNA(核酸)であるということをつきとめた研究者達の物語です。どうゆう道筋で研究するのかということがわかりやすく示されるとともに、研究者達の人間臭い葛藤も描かれます。ここからは「生命とは自己複製を行うシステムである」というひとつの答えが得られます。
 次に語られるのは、生物を構成する分子や原

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