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読書メモ

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2016年8月の記事一覧

女子大生の「私」が遭遇する日常生活の中の謎を、知り合いの噺家春桜亭円紫師匠が鮮やかに読み解く。短編5作品が収められている。私は落語が好きなので、落語に関する記述が出てくるところも楽しい。

底本となっているのは1960年に出版された本で、その時までに筆者が収集した各地の老人達の13の話が収められている。以前の日本にはこのように暮らす人達がいたのかと興味深く読んだ。

出版関係者で益城町出身である筆者が、前震で家族が被災したため帰郷し、本震で自身が被災者となった経験を綴ったものである。
 平易な文章で淡々と語り、写真も多く、とてもわかりやすい。いつ被災者になるかわからない我々にとってとても参考になる本だと思う。