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落語鑑賞メモ3

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2023年9月の記事一覧

寸志の立川流

寸志の立川流

2023年9月29日 寸志の立川流 (お江戸日本橋亭)

立川半四楼 「牛ほめ」
立川寸志 「くしゃみ講釈」
土橋亭里う馬 「禁酒番屋」
里う馬・寸志 座談
立川寸志 「一眼国」

 寸志さんが真打昇進を意識しつつ立川流の師匠方をゲストに迎える会の第五回です。
 寸志さんの「くしゃみ講釈」は男が講釈師に恨みをいだくのは恋敵だからです。
 里う馬師匠の円熟の「禁酒番屋」に続いての座談では、師匠の入門

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立川笑二 月例独演会

立川笑二 月例独演会

2023年9月27日 立川笑二 月例独演会 (お江戸上野広小路亭)

 演目は「一眼国」、「茶の湯」、仲入り、「水屋の富」です。
 今回は下げだけは従来どおりだがそこに至るまでは独自の演出たっぷりという古典三席でした。
 「一眼国」と「茶の湯」は思わず笑ってしまうくすぐりが満載です。
 「水屋の富」はこれでもかと繰り返される自分が犠牲者となる様々な悪夢に混じり、自分が加害者となっていまう怖い夢も含

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柳家㐂三郎 独演会

柳家㐂三郎 独演会

2023年9月24日 柳家㐂三郎 独演会 (道楽亭)

 道楽亭での独演会 第14回です。
 演目は「ん廻し」、「蝦蟇の油」、「もう半分」、仲入り、「不動坊」でした。久々に聴く㐂三郎師匠の四席を楽しみました。
 「もう半分」は、これが従来の型なのかもしれないが、行商の老人は一見ではなく居酒屋の馴染み客で、自ら橋から川へ身を投げます。

 

神田愛山・宝井琴調 夏の会

神田愛山・宝井琴調 夏の会

2023年9月18日 神田愛山・宝井琴調 夏の会 (らくごカフェ)

宝井琴調 「伊勢の初旅」
神田愛山 「葛飾北斎と谷文晁」
 仲入り
神田愛山 「ご近所大戦」(露地野裏人・作)
宝井琴調 「槍持ち甚兵衛」

 まくらで若いころ二人で過ごした思い出なども語りながらの四席を楽しみました。
 「伊勢の初旅」は連続物のうちの序である落語の「人情八百屋」に相当する部分が演じられました。

古典廻し#10-1

古典廻し#10-1

2023年9月17日 古典廻し#10-1 (一欅庵@西荻窪)

 10年目に入った古典廻しの第1回は毎年恒例の納涼怪談企画です。例年はこはる・笑二のリレー落語でしたが今年は真打昇進関連の事情で小春志師匠が出演できず笑二さん独りで怪談三席です。来年以降は小春志・笑二のリレー落語が復活の予定です。
 演目は「団子坂奇談」、「真景累ヶ淵 宗悦殺し」、仲入り、「札所の霊験」でした。
 ネタ下ろしの「団子坂

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特選落語集

特選落語集

2023年9月11日 特選落語集 (日本橋社会教育会館)

開口一番 古今亭松ぼっくり 「のめる」
柳亭市童 「ろくろ首」
五街道雲助 「くしゃみ講釈」
春風亭一朝 「淀五郎」
 仲入り
柳家小満ん 「九州吹き戻し」

 雲助師匠の「くしゃみ講釈」は、男が講釈師に恨みをいだくのは講釈場でいびきをかいたときに恥をかかされたせいです。
 「淀五郎」で仲蔵が淀五郎に意見する一番いい場面で携帯が鳴って中断

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三遊亭青森単独公演

三遊亭青森単独公演

2023年9月10日 三遊亭青森単独公演 (ばばん場)

 青森さんが古典落語以外の新作や新しい試みをする会です。
 内容は、フリートーク、「バスドライバー(夢月亭清麿・作)」、仲入り、「マイライフ イズ ビューティフル」でした。
 「マイライフ イズ ビューティフル」は自分の青春時代を振り返った独白風の噺です。

立川談幸 独演会

立川談幸 独演会

2023年9月9日 立川談幸 独演会 (道楽亭)

立川幸弥 「初天神」
立川談幸 「朝友」
 仲入り
立川談幸 「唐茄子屋政談」

 「朝友」は初めて聴きました。「能狂言」、「樟脳玉」、「備前徳利」、「風邪の神送り」も私は談幸師匠でしか聴いたことがありません。
 「唐茄子屋政談」は若旦那の勘当が解かれるところまでやりましたが、叔父さんの想いに感動しました。

立川笑二ひとり会

立川笑二ひとり会

2023年9月6日 立川笑二ひとり会 (アーリーバード・アクロス)

 笑二さんの独演会その5です。
 演目は「鮫講釈」、「すきなひと」、「もう半分」、仲入り、「粗忽の釘」でした。
 ホラー的新作「すきなひと」、改作「もう半分」と重い噺が続いたので、最後は明るく笑える噺をと独自の演出たっぷりの「粗忽の釘」でした。

一天四海

一天四海

2023年9月5日 一天四海 (国立演芸場)

入船亭扇ぱい 「真田小僧」
瀧川鯉昇 「てれすこ」
入船亭扇遊 「お見立て」
 仲入り
立川龍志 「禁酒番屋」
林家正蔵 「心眼」

 年に3回開催される龍志・扇遊・鯉昇・正蔵の会の20回目です。
 円熟の四席を楽しみました。
 ホームグランドだった現・国立演芸場では最後の公演で、次回1月6日の会場は東京芸術劇場シアターウエストです。

寸志ねたおろし!

寸志ねたおろし!

2023年9月2日 寸志ねたおろし! (koenji HACO)

 隔月で開催される立川寸志さんのネタ下ろしの会です。
 演目は「権助魚」、「引っ越しの夢」、仲入り、「小猿七之助」でした。
 「権助魚」は4年ぶりという蔵出し、「小猿七之助」がネタ下ろしです。
 講釈物だという「小猿七之助」は初めて聴いたのですが、狭い船の中で展開される緊迫感あるれる噺を堪能しました。