見出し画像

【安曇野から発信する潤一博士の目】44~合宿~

 山深い御岳火山とその山麓での地質調査は、日帰りでは難しく宿泊することになります。一番お世話になったのが、王滝営林署の双葉寮でした(写真①②)。卒業研究や修士研究の学生は、年間延3ヶ月~4ヶ月くらいの調査日数をとりますので、食事の実費くらいで泊めて下さった双葉寮の樋口さんには、感謝、感謝でした。
 双葉寮のお風呂は総ヒノキ造りで洗い場も広く、一日中の山あるきでの疲れをいやしてくれました。また、1984年9月の長野県西部地震の時には、私も、当日の朝まで、双葉寮に泊まっていました。王滝村や三岳村の宿泊施設も大きな被害を受けていました。そんな中で、地震直後から始まった被害調査や、山体崩壊の原因究明調査では、いち早く宿泊を受け入れて下さり、大変助かりました。
 双葉寮に泊まりきれない程の大人数のときには、王滝村内の公民館をお借りしての自炊生活をしました(写真③④⑤⑥)。特に、野口公民館には、立派な厨房がそなわっており(写真④)、当番制で食事の準備をしたり、昼食の弁当までつくりました(写真⑥)。学生たちには、このような共同生活も良い体験学習の場だったと思っています。

写真①王滝営林署双葉寮。 多くの学生がお世話になった。
写真②双葉寮での夕食風景
写真③王滝村    野口公民館
写真④野口公民館の厨房
写真⑤夕食の準備がととのいつつある。 20人分くらい。
写真⑥昼の弁当。結構立派な弁当。

(地質学者・理学博士 酒井 潤一)


最後までお読みいただきありがとうございます。 当館“絵本美術館 森のおうち”は、「児童文化の世界を通じて多くの人々と心豊かに集いあい、交流しあい、未来に私たちの夢をつないでゆきたい」という願いで開館をしております。 これからも、どうぞよろしくおねがいいたします。