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ジュウガツザクラに託された小さな希望

 2019年の春のことでした。安曇野の有志のみなさんが「安曇野が元気になるように」と、年に2回花が咲くというジュウガツザクラを植えようという運動をされており、当館も賛同し4月29日の森のおうちの誕生日に植樹することになりました。

ジュウガツザクラ植樹

当館の敷地内に植樹する当時のスタッフ

 しかし2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、観光地は全国的に苦境に立たされ、もちろん安曇野も元気になるどころか、意気消沈といった状況になりました。そんな中ジュウガツザクラは無事に根付き、春と秋に2回、1円玉の大きさぐらいの小さな花を咲かせてくれるようになりました。コロナ禍において元気をなくす人間たちをどれだけ癒し、勇気づけてくれたか!

春のジュウガツザクラ

春に咲いた花(2月)

ジュウガツザクラ2

秋に咲いた花(10月)

 「安曇野が元気になるように」と願いを込めて植樹したジュウガツザクラ。2021年の春、そして秋と無事に小さな花を咲かせてくれました。まさか2年連続でコロナとお付き合いするとは思いませんでしたが、小さな生命達が淡々といのちを育んでいく姿に、人間も負けちゃいられないと頑張ることができました。

 そして何よりも、当館をご支援頂き応援して下さった多くの皆様に、改めて感謝を申し上げたいと思います。

(原田 朋子)

最後までお読みいただきありがとうございます。 当館“絵本美術館 森のおうち”は、「児童文化の世界を通じて多くの人々と心豊かに集いあい、交流しあい、未来に私たちの夢をつないでゆきたい」という願いで開館をしております。 これからも、どうぞよろしくおねがいいたします。