島日記 花をうめる
画像は嫌われものの花、島の人はなんと呼んでたっけ、島中に蔓延し、くっつき虫の種を大量にまき散らすセンダングサの仲間だ。
シロノセンダングサともコセンダングサともいわれる。
花は園芸種のようにかわいいし、若芽は春菊の味で食用になるのだが、繁殖力が強すぎる。
今日も青空文庫からこんにちは。
「ごんぎつね」や「手ぶくろを買いに」が代表作の新実南吉の「花をうめる」を紹介する。
子どもの頃の遊びを回想する内容だ。
土に小さな穴を掘り、花を埋めてガラスの破片でふたをする、そして土をかけ、鬼が探す遊び。
こんな遊びは聞いたことがなかった。
作者の思いは別として、私はガラス越しの花が万華鏡を覗いているように思われた。
あわれ深い遊戯と作者はいうが、子どもの遊びにしては幻想的で怪しい。
ちょっと気になる童話だった。
天気のいい日に試してみよう。
どんな世界が覗けるか。
ごんぎつねや他の作品も久々読んで、優しい言葉に浸った。
降りそうで降らない日が続いていたが、今日は乾燥が消えるくらいの雨が降り、しっとりした空気が流れる。
急な依頼で民宿の掃除に行った、外国からの観光客も増えて来ているようだ。
今年は中止になっていた行事も催されるみたいだし、島も賑やかになるだろう。
帰りに田んぼに水が張ってあるのが見えた。
ジャガイモ収穫が終われば、すぐに田植えの準備だ。
一握りの農家だけだが、稲作の景色はなんだか心地よい。
オタマジャクシなどが去年は見なかったが、やはり今年もいないのだろうか。
天気予報ではこれから雨が続きそうだ。
菜種梅雨というが、島では木の芽流しという風流な名前で呼ぶ。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。
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