島日記 夢をみた
午前三時に目が覚めて、その後眠れなかったがうとうとしたのだろう、バイクで迷子になった夢を見た。
佐賀だというので故郷福岡からの設定のようだ。
夢の中の自分のなんと不甲斐ないこと。
おろおろして、また尋ねる人が奇妙な人ばかりで混乱をきたす筋である。
現実ならば、スマホひとつで解決し、この際状況を愉しんでやろうと思うに違いない。
やたら不安になるのは、弱くて小心者の深層心理を現しているのではと考えた。
覚めないで欲しい夢など、この歳になっても数えるほどしかなかった気がする。
覚えているのは大体嫌な夢。
探しても探してもトイレがない夢は現実にもよおしている時、これは納得できる。
枕元でマッチをすれば(古い!)火事の夢をみるというのもある。
まあすぐに忘れてしまうから悪影響はないと深く考えないが、たまには覚めないで欲しい夢をみたいと願う。
魅力的なお坊さんはあまたいるが、五十年にわたって自分の夢を記した「夢記」を著した明恵上人はその中でも特異な人だと思う。
釈迦への思慕、恋慕からインド行きを試みるも何度も挫折。
仏像に手紙を書き、修行した島にも御礼状を書いている。
厳しい修行で耳を切り落としたり、逸話の多い僧である。
一途な激しい性格の反面、歌は心のままに読めばいいとこんな歌を詠んでいる。
「あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月」
やはり、面白いお坊さんだ。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。
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