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おかあさんスイッチ
むすめがまだ3才くらいのころの話。
ふと思い出したので書き残しておこうと思う。
私の鼻の横にある大きめのほくろ。
すこしふっくらとしていて、顔のほくろの中では一番大きい。
なんでこんな設定にしたのか経緯は忘れてしまったけれど、このほくろはスイッチになっていて押すとおかあさんの電源が切れて動かなくなる、と遊びで言っていた。
そしてある日、一緒にお風呂に入っていた時に、むすめがそのほくろを押したのだ。
なので、冗談で、あっ!やばいっという顔をしてからゆっくりと目を閉じて、電池が切れたふりをしたら…
あれ?反応が無い。
薄目で様子を伺ってみると…
声も出せないくらい思いっきり泣き顔の娘(!)
えぇっ!?
本気で信じてる??
ごめんー(笑)と思いながらも動かず演技を少しだけ続け、むすめはえんえんと声を出して泣きはじめ、おかあさんの電池はようやくまた入って動き出した。
なんて純粋。
なんてまっすぐで澄んでいるんだ。
ああ、かわいかったな。
6才になった今は、小学校にも行きはじめ、どんどん広がる世界を自分の足で歩んでいる。
あの頃には6才にもなればそうなるだなんてわからなかったな。
あの幼い尊い日々、もっと一日一日を大切にすればよかったな。
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