研究論文① 中枢神経と鍼灸について
※この研究記事は、国家資格を持つ鍼灸師・柔道整復師向けの記事となっております。森のサロンの鍼灸師・大畑が研究内容を日々実践し、効果を実証してゆく過程をまとめていくシリーズ記事です。共に身体の知識を深めてゆきたい医療従事者の方で感想やメッセージなどございましたら、記事の最後に載せてあります【森のサロンLINE@】からお問い合わせくださいませ😊🌳
【研究論文①〜中枢神経と鍼灸〜】
皮膚ー筋肉→脊髄視床路→大脳の感覚
この脊髄視床路を通る過程で中脳や延髄を介している
★延髄ー自律神経調節機能
・延髄(弧束核)は、内蔵(循環器、呼吸器、胃腸系)の求心性内臓神経の情報を中枢におくる「中継」をする
ここが近年、皮膚感覚にも関与することがわかっている。
弧束核は内臓の主な調節神経の迷走神経の始まりの場所でもある「迷走神経腹側核」に隣接し、脳幹にある交感神経の起源の場所に投射している。この弧束核に鍼灸によって刺激が入ると内臓の調節が起こる、と考えられる。
実際、鍼灸刺激による高血圧患者の血圧の下降や低血圧患者の血圧の上昇が報告され、論文で発表もされている。
つまり、ただ副交感神経優位というだけではなくて「調節」の機能があるということ・・・
ここに関連しているのが、皮膚分節(大内臓神経や小内臓神経など)と背部兪穴ではないのか・・・。
体性ー内臓反射はこの原理なのか・・・。
実際、肺の動きや血圧が変わるとむくみがなくなるし・・・。
★中脳ーセロトニン系、鎮痛
主に中脳水道中心灰白質の投射を受けている背側繊維核はセロトニン神経を投射している。実際に研究では鍼灸施術によって
脳や脊髄でのセロトニン量変化が幅広く報告されており,背側縫線核や線条体などを中心にセロトニン量が増加する。
うつ病患者などによく見られる「脳内セロトニンが健常者より減少している」状態を、西洋医学的な処方とともに鍼灸施術を受けることで
投薬の量のコントロールができる
鎮痛について大事なのは「内因性オピオイド因子」を出す神経細胞の働きが重要・・・
これも延髄レベルで中脳水道灰白質から投射を受けるオピオイド神経によって抑制される。
足三里の刺激が直腸の伸展ストレスによる痛みを鎮めるー東洋医学的な観点「足三里ー胃腸のツボ」と合致する
で、鍼刺激でこの生体反応を起こすのに必要な刺激は
そんなに強い刺激が必要ないと思う。(ドーゼを決める)
免疫だったり、ホメオスタシスを維持に求心性神経に刺激が入って中枢に行けばよいから
患者さんの脈とか経過を追っていくと
弱刺激の鍼の方が反応が良かったり。(4㎜ぐらいまで、またはちょいひびきくらい)
この辺の研究はいつ見ても面白いですな。
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