ラジオの話。
私はFMひらかたというコミュニティFM局でパーソナリティをしていた。
「していた」と言うことは過去の話なのだが、先日久々にFMひらかたのパーソナリティとして電波に声を乗せることができた。
1月15日リスナーさんの素敵な計らいで、1日限りの復活を遂げたのだ。
とは言え、すでにFMひらかたの電波は停波しているし、スタジオもない。
ではどのように復活したかというと‥
京都三条ラジオカフェという京都のFM局の電波をお借りして、復活したのだ。
実は、こちらのラジオ局は放送枠を買取り放送する事ができるのだ。
他の局でも聞いたことがあるが‥まさか別の局の番組を放送させてくれるとは‥太っ腹である。
しかもこの枠、リスナーさんが買い取ったのでさらに驚いた。
愛が深い、ありがたい。
そんなことで、FMひらかたは1日限りの復活を遂げた。
放送内容は、FMひらかたの思い出話で賑やかに‥と思いきや、いい意味で相変わらずの通常営業。
能登半島地震の話を盛り込んだ真面目な内容だった。
その理由は、FMひらかたのルーツにある。
FMひらかたは阪神淡路大震災がきっかけで誕生した、防災を目的としたラジオ局。
もしもの時に大切な情報を届けるという使命の元生まれたのだ。
その使命は、3.11の時も大阪北部地震の時も果たされ、地域の人たちに大切な情報を届け続けた。
だがしかし、時代はSNS。
ラジオで情報を得る人は少なくなった。
ラジオを聴く若者も、少ない。
そんな時代の流れもあり、市の委託金はカットされFMひらかたは閉局したのだ。
行政としてはSNSで安全を‥
という事らしいが、放送局より早いのか?
またはそれと同じレベルの対応は出来るのか?
そこはいまだに分からないけど、それが出来るという判断らしい。
私としては、パーソナリティとして若い層を引き込めない力不足や自分の人気のなさに不甲斐ない気持ちを持っていて未だその気持ちは拭えない。
個人的に電気が満足に取れない被災地で、テレビは映らないだろうしSNSを見るスマホは電池がなくなれば終わりだ。
そんな中、ラジオは乾電池でスイスイ動くし手回しでも充電できるしソーラーでも動く。
そして何よりSNSのようなよく分からないフェイクもない。
今回は本当にインプレッション稼ぎのフェイクが多かった。
報道機関もフェイクなんて話も流れてくるけど、お金稼ぎの悪質なフェイクよりまだ為になる情報が流れてくるだろう。
そんな事を思った正月の地震、それを受けての1月15日の放送、そして昨日の1.17の日。
私は改めてラジオを大切にしたいと思った。
だからってSNSが悪ではない。
手軽に情報を得られる。
リテラシーさえ守れば正しく人を救えるし、情報を選択する能力を身につければ一度にたくさんの情報を知ることができるだろう。
FMひらかたのプロデューサーさんが言ってた。
非常時の情報網が増える分にはいい、でも、減らす必要はない。
非常事態だからこそ、たくさんの選択肢があったほうがいい。と。
だけど今、ネットに全集中していっている気がする。
今の若者はテレビも見ないんだから、そりゃそうだ。
情報は全てネットにある、そんな風に時代が動き始めている気がしているのは私だけではない筈。
個人の意見になるけど、情報はたくさんのものを寄せ集め、自分の知識を活かしてその中から必要なものを探り出して得るものだと思っている。
一つの情報だけをハイどうぞと渡されてそれを飲み込むのは危険なように思う。
悪い人が若い人にこう思って欲しい!と誰かが良くないムーブを広めたとしたら、それがバズったとしたら一気に悪人の思うツボだ。
良いことならめちゃめちゃ効果的だけど、悪いこともそうなるわけで‥
それが混乱している有事なら。
怖いなぁなんて思うのだ。
情報網は多い方がいい。
減らす必要はない。そう思っている。
だからこそ、ラジオをコミュニティFMをもう一度見直して見て欲しい。
最新曲も流れるし、地元のスターも出てきたり、パーソナリティも地元のアイドルだったりタレントだったりするから親近感もある。
あなたの住んでいる地域にラジオはありますか?
是非探してみて欲しい。
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