ハイゼ家百年 感想/一次資料で語られること、語られないこと
overall19世紀末以降、ある一家に遺品として残された手紙、写真、履歴書の下書き、作文など、一次資料のみで構成されたドキュメンタリー。ナレーター(監督)は淡々と資料を読み上げるのみで、映し出されるのは写真に加えて現代のドイツの映像。そこには解釈や説明は一切なく、見る側は提示されたものと、頭の中の歴史知識などを突合せて、この一家になにが起きているのか、ドイツになにが起きているのかを推理していくしかない。
そんな、まるで歴史学者のような気分が味わえる作品です。
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