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読書記録

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今まで読んだ本、おすすめしたい本の記録です
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#読書

読書記録79 2024年5月の本まとめ

古典を読みたい!の宣言通り、今月はかなり古典、の入門編を読んだ月です。 まだまだ原著には辿り着けないので、6月こそ挑戦。 1.『私たちの想像力は資本主義を超えるか』(2023)大澤真幸 フラヌール書店でつい買った。一瞬売りに出そうと思ったが、読み切ってよかった。 『おそ松くん』『おそ松さん』から、ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』が紐解かれ、「ベルーフ」の概念について学べる。 『君の名は。』から、恋愛の描かれ方や都市と地方の考え方、共同体の概念が読

2024年は古典を読みたい|読書・教え・哲学編

「古典が読みたい」後編です(前編)。 齋藤孝の『古典力』と駒井稔の『編者者の読書論』から読みたいと思った本を紹介しています。 今回は物語以外のジャンルです。 読書案内 「楽しんで読める」を第一に考えて書かれた本で、古典に対する襟を正すような態度を緩めてくれるそうです。 傑作とされていても面白くない本があることを、明快に表明していて清々しさすらあります。 乱読を戒め、教養に向かうには「世界の文学作品を地道に読むこと」と古典への道を拓いてくれている本だそう。 読書で他人の

2024年は古典を読みたい|物語編

こんにちは、だるまです。 最近「古典熱」(=古典が読みたいという熱い気持ち)が高まっています。 来年から社会人になるため、自由でダラダラできる時間も残りわずかということで、せっかくなら古典を読もうじゃないかと決意。 まずはどんな本があるのかと、 齋藤孝の『古典力』と駒井稔の『編集者の読書論』を読んでみました。 そこで紹介されていて、読んでみたいと思った本をまとめたいと思います。 *長くなったのでいくつかの記事に分けます。今回は物語編! 物語 源氏物語関連の本はいく

読書記録78 2024年4月の本まとめ

一昨日、不忍ブックストリートの一箱古本市に行ってきました。だるまもいつか出店してみたい。 1.『いちばんすきな花シナリオブック完全版<下>』(2023)生方美久 一気に5話分読んでしまった。脚本を読むとドラマの映像がよみがえる。 2.『小さいノート活用術』(2020)髙橋拓也 再読。読んで忘れていたフォーマット(逆算タスク)で研究発表までの計画を立てることができた。計画を立てなかったらずるずると何もやらずに時間だけが過ぎていくので危なかった。一回目に読んだ時に小さいノ

読書記録77 2024年3月の本まとめ

新年度が始まりました。大学院2年生、大学院も折り返しで震えております。 先月読んだ本を紹介します。 1.シャーロック・ホームズの凱旋(2024)森見登美彦 待望の新作。 森見登美彦自身がスランプに陥ったのをワトソンとホームズに仮託している入れ子構造。ヴィクトリア朝京都と「ロンドン」も天地あべこべになっていて、『熱帯』『四畳半』を思わせる森見登美彦お得意のパラレルワールド。創り上げた「ロンドン」から抜け出して戻ってきた「ヴィクトリア朝京都」もまた創作であり、さらにそれを読

読書記録76 2024年2月の本まとめ

毎月の投稿連続記録達成を逃してしまい、結構悲しい。 オードリーANN in東京ドームの感想を書こうと思っていたのに。 過ぎてしまった時間は仕方ないので、先月の本まとめです! 図らずもオードリー関係の本が5冊中2冊も。 1.アフタートーク(2021)石井玄 ニッポン放送のオールナイトニッポンを聴いている人には多分お馴染みの、石井玄さんの本。私が聴いているオードリーや佐久間さんのANNも担当しているし、オードリーのANNin東京ドームも陣頭指揮しているし、ラジオで引っ張りだ

読書記録75 2024年の1冊目が『モモ』でよかった

本を紹介する本で、たびたび登場していた『モモ』。名作と分かっていながら、ずっと読む機会を逃してきた。 今回、2024年の最初に読むぞ!と意気込んで図書館で予約をしたのだった。 本を読んだ後のイメージをイラストにしてみた。 図書館では子供コーナー(YAコーナー)に配架される『モモ』だが、大人こそ読むべき本なのではないかと思った。 「時短術」「効率的」はてには「24時間を増やす」テクニックまで、さまざまな時間に関する本が売られているが、時短した先に何が待っているのだろうか

読書記録72 11月の本まとめ

11月は旅行や出張が多く、刺激が多い月でした。 読んだ本は少なめですが、充実した1ヶ月でした。 今年もあと1ヶ月にしては暖かい日々ですが、変わらず本を読んでいきます! 1. 『みちこさん英語をやりなおす』(2014)益田ミリ 最近英語の勉強をやり直していて、形容詞とか副詞とか何も考えず「とりあえずそういうこと」って思ってスルーしてたことに気がついた。丁寧に勉強するのもいいなあと思ってきた。そんな時に、色々つまずいてたくさんの疑問を持つみちこさんの本を読んでまさに同じよう

読書記録70 9月の本まとめ

9月は色々あって振り返りが間に合っていない。インターンに行ったり休んだり旅行に行ったり夏休みを楽しみました。 1. 『東大教授が教える知的に考える練習』(2018)柳川範之 インターンに参加して「自分の頭で考える」ことをいかに今まで怠ってきたかを実感したので。本に頼っているあたりで、「自分の頭で考えて」ない矛盾に陥っている気がするが、ひとまずの足がかりとして。日常生活の中で、問題意識のとげとげを持ちながら、そのフィルターに情報を垂れ流しにしておくことが必要だということだそ

読書記録69 『万感のおもい』内なる勘違いを育てる

なぜか万城目氏のエッセイについて記事を書きたくなる。 敬愛なる森見登美彦氏の影がチラつくからか。 大体悩んでいるタイミングで手に取っている気がするし、そうやって読むと大体背中を押してくれる不思議な人物。 『万感のおもい』この度読んだのは2022年に出た、『万感のおもい』。 横長で見たことない本の形だなと思ったら、夏葉社発行だった!やっぱり素敵な本作るなー。 (夏葉社は島田氏が手掛ける一人出版社。『電車のなかで本を読む』良いのでオススメです。) 万城目学のエッセイはサ

読書記録68 2023年8月の本まとめ

8月は流行病に今さらながらに感染し、インターンに参加し、激動の1ヶ月でした。 先月の最後に「8月はインターンがちょびちょびあるだけだから、思いっきり本を読むぞ!!!」と意気込んだものの、今月もあまり本が読めなかったです。夏休みのんびりとはいかず、ありがたく忙しくさせてもらってます。 1. 『東京あたふた族』(2022)益田ミリ 表題作の「東京あたふた族」が面白かった。落ち着いている大人=人の話を最後まで聞ける人。あたふた族=相手が話終わらないうちから話し始めてしまう人。

読書記録67 2023年7月の本まとめ

2023年もあと4ヶ月ということが信じられない今日この頃。 レポートに、研究発表に、就活に忙しい7月がやっっっと終わりました。 今月はあまり本が読めなかったけれど、いい本ばかりでした。 1. 『日々臆測』(2022)ヨシタケシンスケ ヨシタケシンスケの新しい本。日常の風景から「もしかしてこういう背景?もしかしてこうなっちゃう?」を臆測していてついつい笑ってしまう。何事も意味を考えてしまう私には「わかるわかる」と思うことが多かった。それを捉えてイラストにする力がすごいなと

読書記録65 2023年6月の本まとめ

天気に左右され気持ちが沈んだり高まったり忙しい6月。 読んだ本にもその右往左往の感じが現れていて、振り返ってちょっと笑ってしまった。 後半は元気になったのがよく分かる。 1.『あの日、選ばれなかった君へ』(2023)阿部広太郎 Twitterで流れていて気になった本。幼少期から現在まで、何かに「選ばれなかった」体験から学んだことを記している。電通に入社して人事部に配属されたが、コピーライターへの道を諦めきれず、何千通ものコピーを書き続けたり、すごいなと思う。自分だったら、

読書記録63 2023年5月の本まとめ

就活も研究も全部イヤイヤ期に入っています。 人生楽しみながら生きるって難しすぎないか。 1.『ある男』(2018)平野啓一郎 日本アカデミー賞そうなめで、母も面白かったと言っていたので気になって読んだ。 読み始めたら止まらず、夜中まで一気読み。社会問題を色々組み合わせ、それを物語に昇華させる技術がうまいと思った。(何を偉そうに) 2.『考える教室』(2019)若松英輔 titleでのイベントを書籍化したらしく、またもや好き同士が繋がる。ソクラテス(プラトン)、デカルト