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2022.1.12 BRAHMAN@中野サンプラザ

ホールでのBRAHMAN。なんというか人間的であり、その大きさを感じ、素晴らしかった。バンドにとって、椅子席にマスク着用というどアウェイな環境でどんなライヴになるのか、心配と期待と応援みたいなものが入り交じった気持ちでしたが、制約のなかで生まれる反動、的な力と可能性を感じた。

BRAHMANの魅力は、どしゃ降りのようなドラムと地鳴りのようなベース、オリエンタルな響きを持ちながらハードに鳴るギター。そして、闘神のようなボーカル。

いつもそれは観客の巨大なうねりのなかで発生、上昇していくものだったのだけど、今回は観客の眼差しと曲間の拍手と向き合いながらのなかで。 

それが、思っていた以上に映像がハマるし、改めて気がつかされたのは歌詞の素晴らしさ。

文章というより、言葉であり詩に込められた苦悩や哀しみが自然に読み取れてくる感覚になり、映像による歌詞も、そうでない曲もいつもより聴こえてくるホールの環境の効果があった。いつもはカオスなんで。

20年前、初めて見た頃のTOSHI-LOWさんは今よりも全然細身で、オリエンタルなハードロックのなかで何かの神を降ろすシャーマンのような表現者だったのだけど、いつしか、自身が闘神や鬼そのもの、のようになっていって、震災があって、コロナがあって、以降は人間的に戻っていくというか、近頃の曲は人々の営みから生まれる音楽と心にフォーカスしているというか、そういう今のモードがホールでのライヴ表現にいい形で合わさっているように思えました。BRAHMAN好きなんですよ、マジで。素晴らしかったです。

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