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イラストレーターの「仕事力」を鍛えるパーソナルトレーニング『ねこのGYM』をはじめます!

グラフィックアーティストのコーディネートエージェンシーBUILDINGが運営するCAT'S FOREHEADは、クリエイターの「仕事」と「キャリア」をテーマにした活動をしています。

このたびCAT'S FOREHEADで、イラストレーターの「仕事力」をアップするためのパーソナルトレーニング『ねこのGYM』をはじめました。

『ねこのGYM』をはじめたのは
・イラストレーターがキャリアを続けていくためには、絵のスキルとは別に「クリエイティブ商売のスキル≒仕事力」を備える必要がある
・しかし今まではイラストレーターが「仕事力」を身に付けるチャンスがほとんどなかった

ためです。

この経緯につきましては『ねこのGYM』のWEBサイトにある説明用動画で語っておりますので、お時間がありましたらそちらをご覧ください。

このnoteではテキストと図版を使ってご説明させていただきます。

イラストレーターの「仕事力」

イラストレーターの「仕事力」の定義には色々あると思いますが、『ねこのGYM』では「コミッションワークの受注から納品までに発注者の期待以上のサービスを提供することで、リピート発注を獲得するための商売的スキル」にフォーカスしました。
ただし、絵を描くスキルに関するトレーニングは行いません
これは一口に「イラスト」と言っても、世界に流通しているイラストのジャンルもスタイルも幅広く存在するため、「制作スキルの向上のためにはそれぞれのフィールドの専門家に指示を仰ぐべき」という判断からです。後述しますが、描くスキルを学べるチャンスはたくさんありますしね。

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この図は拙著『商売が苦手なイラストレーターのための仕事のつかまえかた』で使用したもので、クリエイターが「商売」を続けていくために必要なものは何よりも「信用」であり、その「信用」を僕なりに因数分解した概念図です。(偉そうなことを言ってるようですが、とてもシンプルなことですね)

さらに、クリエイターが仕事を得るためには一定以上の「商品的価値」が絶対に必要であり、「新規獲得」や「リピート獲得」をするためには「商品的価値+商売的価値=信用の大きさ」で競合と勝負をしていくことになる、という概念を図式化したのがこちらです。

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この図では、「商品的価値がズバ抜けていれば商売的な努力をする必要はないけれど、もしそうでなければしっかりと商売のことを考えましょうね」ということを表しています。

『ねこのGYM』ではこの概念でいうところの「商売的価値」をアップさせるためのお手伝いを致します
一方で「商品的価値」を構成する「うまい」と、そこから導かれる「はやい」と「やすい」に関するスキルは、「その道のプロが指導するスクールに通ったり、ご自身で鍛練を積んだりするなどの方法をお選びください」ということになります。

イラストレーターが「クリエイティブ商売のスキル」を身に付けるチャンスが少なかった

日本には昔から「絵を描くスキル」を学べるチャンスがたくさんありました。義務教育でも「美術」の時間がありますし、社会人向けのカルチャースクールも全国にありますから、「絵が上手くなりたい」と思ったらそのための選択肢は数多くあります。

しかしクリエイターとしてキャリアを続けるためには、発注者から必要とされる技術を持っているほかに、「また仕事を頼みたい」と思われることが重要です。

現実的には、コミッションワークを受注してから納品するまでの局面で、発注者が「発注してすごく良かった」と感じてもらえない限り、再び発注される確率はとても低くなります。
初めて訪れたレストランで「美味しかった」と感じても、リピーターとして通うことになることが少ないのと同じですね。

「発注者に『すごく良かった』と感じてもらうためには、ポジティブサプライズの積み重ねが大切だ」と拙著で表現しました。「ポジティブサプライズ」はちょっとした心遣いや、コミュニケーション、仕事への態度などあらゆる局面で提供可能であり、これが「クリエイティブ商売」を続けるための大切な要素だと僕は考えています。

カメラマンやグラフィックデザイナーのように、アシスタントとしてキャリアをスタートするクリエイターは、キャリアを重ねる段階で「商売的価値」を身に付けるためのトレーニングをされることになります。
しかしプロダクション化されたマンガやアニメーションの現場を除いては、イラストレーターが「商売的価値」を身に付けるチャンスが、ほとんどなかったのではないでしょうか。

現実的には、デザイン会社や制作プロダクションなどに身を置いて「発注者」と「受注者」の考え方を理解するのが手っ取り早いと思いますし、それ以外の方法はなかなか思いつけなかったのです。
・・・と拙著で書いたのですが、クリエイティブ商売を続けるためには「商売的価値」の向上が必要だと提言しつつ、執筆しながら「そのスキルアップのための選択肢がほとんどないというのはなんとも無責任だな」と感じていました。

そこで『ねこのGYM』を始めることにした、というわけです。

オンラインでパーソナルトレーニング

当初は「イラストレーターが商売をするためには」といった内容をベースに、弊社事務所にお越しいただいてセミナーを開催しようと考えていましが、コロナ騒動が巻き起こったためオンラインでの開催へと舵を切ることにしました。
でも、ただでさえ「商売のスキルは受講者によって異なるから一律の内容を話すセミナーではスキルアップが難しいな」と考えていたところに、受講者のニュアンスが汲み取りにくいオンライン。
だとしたら「いっそのことマンツーマン」にしよう、と考えたわけです。

マンツーマンなら皆さんのポートフォリオをじっくりと拝見して、「今までのこと」と「これからのこと」についてお話を伺い、決められた時間でオーダーメイドのトレーニングとアドバイスができますからね。
なにより、世界中どこからでも参加していただけることも魅力です。

プロのイラストレーター「入門者」と「ビギナー」を対象としたコースから始めます

マンツーマンとはいえ、皆さんのキャリアやスキルに応じて求められることはさまざま。
なので、レッスン内容をある程度限定したコースをいくつか設定し、その中でご要望をうかがうスタイルにしました。レストランでいうとプリフィクスのコースのようなイメージです。

コースを設計するにあたって、イラストレーターが仕事を得てキャリアを築く流れを元に、提供する内容を割り出しました。

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まずはこの図の中にある

・これからプロのイラストレーターを目指す「入門者」を対象とした『ファーストステップ』コース
・既にプロの第一歩を踏み出したもののコミッションワークで求められるスキルに自信がない「ビギナー」を対象とした『受注トレーニング』コース
・拙著『商売が苦手なイラストレーターのための仕事のつかまえかた』をお読みいただいた方を対象に、キャリアや商売の方法に対するコンサルティングを行う『商売の基本』コース

から始めます。

コースの基本構成は最小限にとどめており、スキルアップの計画に応じてオプショントレーニングを追加していただく設計にしました。
詳しくは『ねこのGYM』のWEBサイトをご覧ください。
「クリエイティブ商売の仕事力」に自信がなく、スキルアップにご興味を持っておられる皆さまからのご連絡をお待ちしています!

最後に拙著の紹介

ここまで書いた「商品的価値+商売的価値=信用」についてや、クリエイティブ商売をサバイブしている人達について、詳しくお知りになりたいと思っていただけましたら、拙著をお読みいただけますと幸いです。
AmazonのKindleのみでリリースしています(Unlimited対象です)!


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