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#482 言葉は転がる

自分のことを発信しておくと、思わぬところから助けがやってくることがある。

僕が毎週開催しているソフトテニス練習会は、回数券を購入していただくか一人一回500円の参加費を頂戴するか、という形で運営している。今ではほとんどの方が回数券を購入いただいているが、時々しか来られない方や初めての参加となる方は、500円の参加費を500円玉硬貨でお支払いいただくこともある。

そうすると、500円玉硬貨が定期的に増えていくので、この硬貨の取り扱いをどうするかということになる。日々の買い物などに使うというのも手だが、あまり小銭を増やすと財布が重くなってしまうので、僕は自宅で一定数保管して時折銀行に持って行ってATMで硬貨入金をしている。

ところがこの硬貨入金、そして両替というものも、時代の流れとともに有料化の波が押し寄せてきた。少し前までは硬貨入金といえばゆうちょ銀行が便利だったが、今は有料である。現状、僕の場合は滋賀銀行だとATMで100枚まで無料で行うことができるが、それもいつまで続くかわからないし、硬貨入金の取り扱いは平日8時45分から18時までなので、その時間に滋賀銀行に行かなければならないという縛りがある。

そんななか先日、仕事でここ半年ぐらいのお付き合いのある方とお話していると、不意に「最近、500円玉を集めている」という発言が飛び出してきた。理由を聞くと、その方の知人のタクシードライバーの方から釣り銭のために必要だから紙幣と両替してほしいと頼まれているとのこと。そのタクシードライバーの方がそのように仰られるのも、上記のように硬貨の取り扱いに費用がかかるようになってきた背景がある。ならば、僕もそれほど量が多いわけではなくとも500円玉が手元に貯まることがあるので、またある程度貯まったら持ってきてお渡しする形で協力します、という話になった。僕は曜日や時間を気にして銀行に行く必要がなくなるし、その方は知人の助けになるということで、互いにメリットがある、というわけである。

この話、そもそもこの方が不意に500円玉硬貨を集めている話を切り出さなければ、成立しなかったことである。そこまでの話の流れとの脈絡も特になく、何気なしに「自分は最近、こういうことをしている」ということを口に出されたからこそ互いの需要が一致した。その何気ないことでも言葉にして人に伝えることで、じゃあお手伝いできることはやりますよ、という話になる。

これは、夢や目標についても同じようなことが成立すると思う。今、自分がどのようなことに向かって努力しているのか、何に取り組んでいるのか。夢や目標は、ともすれば否定されてしまうかもしれないという恐怖を伴うが、口に出して誰かに伝えることで、それに向けてこんな手助けができるよ、と言ってもらえるかもしれない。助けてもらえるかもしれない。一定数の否定してくるだけの人とは距離をおいてしまえばいい。(むしろ夢や目標を口に出すことでそういう人たちを自分の交友関係からふるいにかけることもできる)

自分のことは、ある程度周囲の人に話していて損はない。もちろん、何でもかんでも話してしまえばいいわけではないし、自慢話に終止してしまっては本末転倒である。そのあたりには気をつけて、自分の想いや日々のことも、夢や目標も、発信していけたらと思う。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


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