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#428 「叱る」と「怒る」

対話の中から、いつも発見や学びをいただいている。

14日の金曜日、守山ジュニアの小学生を相手にサーブの個別練習を行っていたところ、隣のコートで地元の男子中学生が練習をしていた。見れば、中学時代の恩師が指導されているクラブチームの練習だった。普段は月曜日と木曜日に練習をされているので、金曜日の夜にお見かけするのは珍しい。

先生とは、こうして互いの活動日が重なったときの練習後によくお話をさせていただく。いつもいろんなことを相談させてもらったり、先生の経験からアドバイスをいただいたりして、僕にとってとても貴重な時間になっているのだが、ついつい遅くまで足止めしてしまうのが悪い癖だ。

この日のお話の中で、先生が仰っていたのは「叱る」と「怒る」の違いについてだ。最近、先生の中でこのことが頭によぎることがよくあるという。長らく指導に携わってこられた大ベテランである先生が、改めてこの二つの違いについて思いを馳せることが多いという。いくら経験が長くなっても、自己を顧みながら現場に立ち続けておられる姿勢には改めて感銘を受けた。

少し自分語りになるが、僕は中学時代に先生から叱られたことについて、嫌な記憶というのが残っていない。もちろん思い出として補正されている部分もあるとは思うし、当時怖くなかったかといえば嘘になるが、今自分が指導者という立場になって思うような「悪い叱り方・怒り方」をされたという覚えがない。

先生は、出来事・物事にフォーカスして諫める「叱り」であるように気をつけているというお話をされたが、僕がかつて受けたそれは、向こう側に先生の情を感じる「怒り」の部分もあったのかもしれないと思っている。ただ、そこにはあくまでも僕たち教え子のことを想ってくれているという純度の高い愛情があって、それが言動を通じて伝わっていたのではないだろうか。

先生は、叱るときにどのようなことを考えているのか、ということも教えてくれた。今の世の中では叱るときにも非常に気を配る必要があるということも。これについては今回は触れないでおくが、僕も少しずつでも先生の境地に近づいていけるように学びを生かしていきたいと思う。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


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