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#584 応援してくれる"あの人"であれ

今回の要点

  • 自分のためだけにがんばるのは苦しい→誰かのためにがんばる気持ちは支えになる

  • 誰かのためにがんばる→その誰かは、自分を受容して承認してくれる人でなければならない、信頼関係

  • 期待する→良い結果を望んで待つ、応援する→いかなる結果に関わらず背中を押し支える

心のエネルギー源

行動、努力のエネルギー源となるものは、第一に自分がどうしたいか、どうありたいか、ということだ。そんな自分のためにがんばる、努力する、その力が湧いてくるというものだろう。ただし、その力の源は必ずしも無限ではなく、どこかで壁にぶつかったときや自分より圧倒的に優れている誰かに出会ってしまったとき、あるいは誰かにその夢や目標を否定されたときに、しぼんでしまったり途絶えてしまったりすることもある。

心のなかに置いておきたいのは、誰かのためにがんばる、という想いだ。あの人の笑顔を見たいから、あの人に喜んでもらいたいから、という気持ち。ソフトテニスにおいては、その誰かはペアかもしれないし、友人やチームメイト、親、指導者・コーチかもしれない。それが誰であったっていいから、自分にとっての"あの人"がいることはこの上なく心強い。

"あの人"はどんな人か

では、"あの人"はどんな人が望ましいか。僕は子どもたちのスポーツに関わっているが、もし我々大人が子どもたちにとっての"あの人"であるならば、我々はどのような"あの人"でいればいいだろうか。それは、子どもたちから見て自分のことを受容して承認してくれる人であることが望ましい。

勝ったら褒められる、負けたら叱られる、では、ここぞというときに「負けたら叱られる」という不安が先に立つ。負けても褒めろ、という話ではなく、その姿をいかにまっすぐ応援するかということを念頭に置いたほうがいい、という話だ。勝っても負けても、自分なりのことをやり切ってくれたならそれを褒めたらいいし、礼儀やマナーの面で注意すべきことがあるなら伝えればいい。結果に関わらず自分のがんばりを受容してくれる、承認してくれる人であるという、子どもとの信頼関係が大切になってくる。

大人からの期待感が強ければ、子どもはそれを敏感に感じ取る。期待するというのは、良い結果を望んで待つこと、つまりは結果ありきの姿勢。対して応援するというのは、いかなる結果に関わらず背中を押す、支える、という姿勢。我々大人は「応えられなかったらどうしよう」という期待感を持つのではなく、「精一杯やる姿を後押ししてくれている」と感じられる応援を心がけていこう。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


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