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#466 正体は「応援シロ」だった

昨日の投稿で、新規に練習会に参加してくれた高校生のことについて話した。

高校生なので、少し具体的な目標設定などについても会話をしたのだが、僕はその日初めて会った高校生が目標へ到達するまでの道のりをすごく応援したくなった。それは本人の人間性によるものもあるとは思うが、それだけだろうか。その答えを考えているときに、ちょうど今読み進めている西野亮廣さんの著書「夢と金」に、それは載っていた。

西野さん曰く、ファンを作る=応援されるには「応援シロ」があることが肝心だとのこと。”シロ”とは伸び代のシロ、である。要するに、応援されるだけの余白が必要だということだ。そして、その応援シロは「目的地-現在地」で算出できる、とも言う。なるほど、腑に落ちた。

今回の場合、その高校生には一年後のインターハイ予選でどれぐらいの結果を残したいという目的地があって(僕もそれを聞いていて)、今年の同大会ではどれぐらいの成績だったかという現在地も明確である、ということから応援シロが算出できたということだ。今のところ目的地と現在地には、明確な乖離がある。それは本人も理解している。

思い起こされるのは、およそ四年ほど前のことである。中学一年生の頃から関わりのあった、当時高校二年生の女の子。ソフトテニスを始めた頃から後衛一本でやってきた子から、インターハイ予選終了を期に前衛に転向したいと相談を受けた。後衛としての自分に限界を感じ始めていたというのもあったようだが、高校ソフトテニスの残り一年間で挑戦したいという気持ちが強かったようだ。

高校生残り一年で、未経験からの前衛挑戦。現在地では前衛としての経験値はゼロ。目的地は一年後のインターハイ予選で目標とする結果を出すこと。応援シロとしては申し分ない。僕はその子の残り一年を可能な限りサポートすることを決め、週一回は個別で共に練習し、途中からは大人プレーヤーで協力してくれる人を依頼して一緒に練習したりした。

結局、彼女が三年生になるときにコロナ禍が到来してしまい、その年のインターハイはなくなってしまった。だが、三年生のための引退試合は開催され、そこで精一杯の試合をしてきてくれた。

この頃の一年間で僕が彼女を応援したくなったのも、それ以前からの関わりがあったこともあるだろうが、間違いなくそこに新たな応援シロが発生したからだと思う。目的地=目標を明確にし、それと現在地を共有することは確かな応援を生むのだなと、今回改めて感じることになった。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


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