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#433 求められることと、やりたいこと

自分軸を持つことは大切だが、押し付けになってはいけない。

昨日、守山市民運動公園での練習会を実施した。毎週水曜日に行っている定例の練習会で、この活動はかれこれ7年ぐらい続けている。最初は地元の中学生だけで始めた練習会が、今では近隣の地域の中学生が来てくれたり、小学生も参加してくれるような練習会になっている。時とともに変化していくものだろう。

そんな練習会に、ここ一年…とは言わずとも、少なくとも半年ほど前からとある変化があった。中学生の参加者数が極端に減ってしまったのである。理由はなんとなくわかっていた。練習会の内容が基礎練習に偏ってきていたからだと思う。

先にも述べたように、最初は中学生だけでスタートした練習会も、小学生の子どもたちも参加してくれるようになって、参加者の年齢の幅とともにスキルの幅も広くなった。参加者全体のレベルを見たときに、その中で高いレベルの位置にピンを立てて練習内容を組むか、低い位置にピンを立てるか、それとも平均あたりにピンを立てるのか、その都度判断することになるのだが、平均から下にピンを立てることが多くなっていたのは間違いないと思う。

もちろんそれはレベルだけが理由ではなく、基本的な身体の使い方などをより身につけてほしいという考えもあってのことではある。ただ、やはり小学生から競技を続けている中学生には物足りなく感じるのも事実だろう。実際に、中学生の保護者の方から練習を可能な範囲で分けられないか、と相談されたことはある。まぁ、その子も小学生時代に中学生に混じって練習に来てたじゃない…と少し思ってしまったのも事実だが。もっともな要望だと思う。

そんなこともありながら、とはいえ中学生の練習レベルに全振りして内容を変えてしまったら、今度は小学生のなかにしんどくなる子が出てくるし、そもそも自分の中に明確な裏付けがないまま方針を変えるのはただの迷いになってしまうな、という悩みがあった。そんな中で、最近練習会の内容を少し実戦的なものに変えてきたのは、自分の中に明確な理由ができたからだ。

それは、基礎的な練習に終始していたら、せっかく小学生も中学生も混じって練習しているのに、互いのレベルに合わせる機会が確保できない、ということである。そんな事、当たり前じゃないかという話ではあるが、実際にやっているとなかなか気づけないものである。小学生が中学生を相手にプレーすることのメリットはもちろん、中学生が小学生に合わせてやることもコントロールや精度の面で大きなメリットがある。ほんのちょっとしたことではあるが、これを思ってから練習会のラストにゲーム形式の時間を入れることにした。

結果として、中学生メンバーに求められていたことを、部分的にではあっても確保することができたのかもしれない。ここ一ヶ月ぐらいで、中学生メンバーの参加率が上がってきた。昨日の練習会は今年に入ってから一番人数が多かったと思う。今回のことを受けて、ふと思い出したのがstand.fmでフォローさせていただいているmaruo radioさんが過去に投稿しておられた以下の放送だ。

自分のやりたいことをやっていくのももちろん大切だが、まずは求められることをやっていくのが大切ではないか、という経験談からくるお話である。なんとなく、今の僕の状況に当てはまる部分があるように感じた。

もちろん、求められることをなんでもかんでもやればよいという話ではない。自分の中に、目指していく軸を作っておくことも大切だ。実際、練習会の終盤にゲーム形式などの実戦的な内容を入れつつも、最初は必ずスラックレールを使った中心軸づくりの基礎練習を入れている。今は、この形が一つの答えだろう。今後も、どこにピンを立てて練習会を運営していくか、試行錯誤は続いていく。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


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