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#481 模倣から始める個性確立への道

ひらめきは膨大な量の知識の組み合わせ。

日曜日の守山ジュニア練習で、前衛の動きについての練習を行った。クロスからストレートに来るパッシングを止めるバックボレーと、展開チェンジから逆クロスに切り返してくるロブを追う練習である。その際に、僕の同級生でソフトテニス経験者(インターハイ出場経験あり)で前衛をしていた友人に、お手本プレーをしてもらった。

人のプレーを見て真似をするのは、上達への近道だ。視覚から得られるイメージが持つ情報量はかなり大きい。指導者、コーチが子どもたちに対して「他の人のプレーをよく見ておきなさい」と言うことはよくあるが、とても理にかなっていると言える。

一方、考え方によっては、他者のプレーを真似するということはその人のスタイルに大きく影響を受けるということであり、場合によってはただのコピーになりかねないかもしれない。ひどければ、お手本の劣化版に終わってしまうこともある。ただし、今回の練習内容の場合は基本的な型に該当するので、その限りではないと考える。

ゼロイチで技術を習得してくのはとても時間と労力がかかる。個性やひらめきはとても大切だが、それをゼロイチで実現するのはハイレベルだ。対して、他者の模倣から型を身につけていくのは、お手本がある分ハードルは低い。

個性やひらめきは、そういった他者の模倣から得た知識やスキルを組み合わせたり、かけ合わせたりすることで生み出すこともできる。お手本から得たたくさんの”イチ”を組み合わせたりかけ合わせたりしていくと、それが単なる足し算ではなく掛け算のようになることもある。ゼロイチだけがひらめきではない。

手持ちの材料から組み合わせたりかけ合わせたりする能力は貴重である。ただし、子どもたちに対しては、インプット過多になって混乱してしまわないように、情報を整理するサポートは必要だろう。誘導になってしまわない程度に、情報の仕分けをしてあげるのが大人の役割だ。

ソフトテニスのことにとどまらず、これからの時代を生きていくためのスキルとして、インプット・アウトプット・情報の取捨選択は子どもたちに身につけさせてあげたい。

(了)

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