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明治23年(1890年)創業の製薬会社の四代目。僕が医薬品製造から健康食品製造へ舵を切った訳

はじめまして。私は、奈良県御所市の森本製薬の代表取締役を努めます森本洋司(もりもとようじ)と申します。noteへのはじめての投稿となります。
この場を通じて、奈良県の小さな製薬会社がチャレンジする健康食品事業について、色々なお話をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

私は、明治23年に創業から数えて4代目に当たる入り婿です。
創業者は置き薬を中心に事業を拡大し、二代目は工場拡張、商品アイテムの拡充、薬局薬店ルートの開拓と精力的に事業を推し進めたようです。

昭和30年頃の森本製薬の研究室
昭和30年頃の森本製薬の工場風景

ところが、三代目社長の頃。業界動向やマーケットが大きく変化しました。
国民皆保険による医療用医薬品の充実、ドラッグストアの躍進による個店薬局や置き薬の衰退。この変化に有効な対策を打てないまま時だけが過ぎ、私が入社したときには、事業の先細りどころか、このままでは零細製薬メーカーは生き残れないのは明白になりつつありました。

当社の置き薬箱

私が代表者になったのは、平成19年(2007年)でした。
会社の大小を問わず、製薬会社には工場と機械と、働く人がいる訳で、持っている資産を最大限に活用して、何を目指すのか?
行き着いたのは、「創業者が目指した、人の健康に携わる事業」を追求していくべきだということでした。

人の健康に徹底的にコミットした事業をつくるためにも、5年前に新たな会社を作りました。その名は、「森覚貫誠堂(もりかくかんせいどう)」。
(この社名にした詳しい理由は、次回の投稿でお伝えします)
創業時の屋号(森本貫誠堂薬舗)を元に、創業時の理念の実現を目標に、具合が悪くなったときの対処療法である薬ではなく、病気になりにくい、健康をサポートする食品の製造を開始しました。
医薬品製造では私たちのような零細工場では、生きる場所がどんどん無くなってきているのが現状です。でも、年々需要が増えてきている健康食品の市場では今まで培ってきたノウハウや技術、情報で作ることが可能だし、何より創業精神である人々の健康に携わる事業を続けていけるのではないか?と信じて止みません。


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