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『ホンダ初の一般向け新型電動スクーター「EM1e:」を買おうとした顛末』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.5.23

■実質20万円!!! ホンダが新型電動スクーター「EM1e:」正式発表

国内ホンダ初のパーソナル向け電動バイク・EM1 e:が8月24日に発売される。ホンダ独自の交換式バッテリー「モバイルパワーパックe:(MPP)」を1個使用する原付1種クラスの車両で、満充電の走行距離は53km(30km/h定地走行テスト値)、バッテリーの充電時間は約6時間と発表されている。

電動スクーター、まだまだニッチですよね。

天下のホンダが一般向けに電動スクーター「EM1e:」の発売を発表しましたが、今回はこれを注文しに行った話をお伝えしたいと思います。


日産サクラが納車されて1か月

バッテリーEV(BEV)である日産サクラが納車されたのが4月23日、ちょうど1か月経ちました。

生産から20年前後も経っていた2台、日産エルグランド(E51最終型)とスズキのジムニー(JB23W 1型)を一気に手放し、最新テクノロジー満載の日産サクラ1台だけにしたわけですが、この時はかなり「EVであること」ありきで選びました。

古い2台から最新の1台にするなら、まったく違う体験をしてみたいというのが動機です。

近所の買い物や送迎が90%という我が家のクルマの使い方では、自宅で充電できること、ガソリンスタンドに行く必要がなくなることは便利ですし、外出先に充電スポットが少ないことや充電に時間がかかることのデメリットはあまり影響を受けません。

もっと普段のアシとしての使い方が多くなるスクーターについても同じで、近所のみ・家で充電できればいい、なら電動スクーターは新しい体験として面白そうと思った次第。

ホンダのEM1e:の発売を知り、さっそく近所のバイク屋に注文しに行ってきました。


電動スクーターにバイク屋は困惑気味

結論を言うと、EM1e:を注文できませんでした。

最初の1軒目はいろんなメーカーのバイクを扱っているお店でした。このお店にもホンダから販売店向けの注文手続き用の案内資料が来ていました。

・注文受付は5月19日から開始している
・注文は1店舗1台限り(!)
・納期は8月後半から10月上旬にかけて
・純正オプションは一覧があるが、まだ注文を受け付けない

というような内容でした。

しかし、このお店ではEM1e:の注文を受け付けるかどうかをまだ判断していないということでした。

理由はコレです。

国産バイク4メーカーが企画しエネオスが結果的に過半数以上を出資することで昨年立ち上がった、バイク用共通バッテリーの交換サービスを行う「Gachaco」。

バッテリーを「交換」することで短時間で追加走行できるようになるほか、バッテリー劣化を気にすることなく車体を購入できるようになることがメリットです。

EM1e:もGachacoの取り扱う規格のバッテリーを搭載しているようなのですが、Gachaco自体が法人向けのみで設置場所もほとんどないのが現状です。

EM1e:はバッテリーを自腹で買って自宅で充電することを想定しています。しかし今後Gachacoが法人専用から個人向けにも広げた場合、決まっていないことが非常に多いそうです。

・自腹で買ったバッテリーをGachacoで「交換」することが可能なのか
・買ったバッテリーの所有権はどうなるのか
・Gachacoありきで車体を購入した人とバッテリー込みで車体を買った人の扱い方が変わるのか

などなど、Gachacoが中途半端な現状でEM1e:を売ってしまうことの販売店としての対応が難しい、というのが理由で注文することができませんでした。

もしお店として注文を受け付けると判断した際はご連絡をお願いします(なにしろ1店舗1台しか注文できないので!)、とお伝えして次のお店を当たりました。

次はホンダウィング店、つまりホンダ専業バイク販売店です。

こちらでも注文を受け付けてくれませんでした。
理由は上記と違っていて「まだメーカーから何の案内も来ていないから」でした。発売日もわからないし注文フォームもないので受け付けること自体ができない、とのこと。

まさかホンダ専業店の方が情報を持っていないとは。


故障時の修理を考えると店舗網が大事

電動スクーター自体に興味を持ったので、すぐに買えてEM1e:より安価な車種も検討はしてみましたが、故障した時の対応店舗が遠すぎるのは困ります。電動スクーターは近所のモータースでは対応できないでしょうからアフターサービスの充実は重要です。

四輪のBEVもBYDやヒョンデなど安価なBEVが今後たくさん出てくると思いますが、自動ブレーキなど先進技術がたくさん積まれがちなこともあり、ますます近所のモータースでは手に負えずディーラー店舗の重要性が高まります。

ホンダなら店舗もたくさんあって大丈夫だろうと思っていたら、まさかの「注文できず」に見舞われるとは思ってもみませんでした。そういう意味でもBEVは道半ば感がまだまだありますね。。

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