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『なぜ流行?「おバカケータイ」を欧米のZ世代が絶賛するワケ』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.3.5

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■なぜ流行?「おバカケータイ」を欧米のZ世代が絶賛するワケ

今や生活に欠かせないアイテムとなったスマートフォン。「smart」とは“賢い”という意味だが、その反対の意味の単語を使った「dumb phone」(=おバカケータイ)と呼ばれるアイテムの人気が高まっている。ウェブブラウザやアプリストア、SNS機能もないシンプルな“電話”に若者が飛びつく理由を探った。

皆さんはスマホにアプリを何個入れていますか?
そして、1日に何時間スマホを見ていますか?

アホ携帯ともおバカケータイとも呼ばれる、昨年から欧米で流行り始めた「dumb phone(ダムフォン)」。

1)スマートフォンの中毒性から離れたい
2)プライバシーの懸念。

この2つの理由から若者を中心に流行っているのだそうです。

確かにスマホに縛られている時間があるのは実感しますし、SNSを通じた友人とのやり取りすら義務感や束縛感で窒息しそうだと感じている人も多いのではないでしょうか。

ダムフォンのトレンドは一部のミニマリストに留まらず、今後はAIをインターフェースの入り口にした「アイコンが並ばないスマホ」への移行も促進させ、一般に広く普及する可能性があると考えています。

ダムフォンはAIの進化とセットで広まります。そしてアプリやWebでサービスを提供している企業、SNSマーケティングで販促活動をやっているお店などにも、新たな接点づくりを考える必要が生じます。


dumb phone(ダムフォン)とは?

電話、メール、カレンダー、メモ、計算機、時計くらいの最低限の機能だけにアプリを絞り、SNSや動画メディア、ゲームアプリなど中毒性が高いものをそぎ落としたものがダムフォンと呼ばれています。

断捨離的に手元のスマホからアプリを削り、シンプル化してしまうという方法は誰でもダムフォンを作れる方法です。

 ライトフォンは、通話、ノート、カレンダー、テキストメッセージ、マップなど、たった11の機能しか搭載していない。ウェブブラウザやアプリストア、SNS機能もない。エンタメ要素は音楽再生機能ぐらいだ。ユーザーが所有していることすら忘れ、できるだけ使わずにすむような「見えないデザイン」に留意しているという。

「ライトフォン」というダムフォンとして専用にデザインされた携帯も販売され始めました。

 購買者は35〜45歳を想定していたものの、いざ蓋を開けてみるとユーザーの75%はZ世代を中心とした若年層だった。「常に誰かとつながっていないと不安になるようなSNSなどが心の健康を損ない、結果として幸福につながらないことにZ世代が気付き始めたのだと思う。ライトフォンを使うユーザーの多くは、生産的な活動に従事できるようになったと喜んでいる」(タン氏)

スマホ中毒に危機感を覚えつつも、実際にダムフォンに切り替えるのは難しいものですが、やはり新しいことをすぐに実行できるのは若年層から。XやInstagram、TikTokのようなSNSが中高年メディアになりつつあるのもSNS中毒から若者が真っ先に脱しているからかもしれません。


AIをインターフェースにしたシンプルスマホへ

今のスマホの中毒性とダムフォンの有用性は理解しつつも、キャッシュレス決済や調べものなど実用面でスマホの機能を手放せないという人も多いと思います。

ピュアなダムフォン、ライトフォンのように、本当に何もできないシンプルなものを求める人もいる一方、多くの人にとっては、中毒性が高いものだけを排除し、シンプルな見た目にした程度の中庸なバランスのシンプルフォンがちょうどいいように思います。

先日のCES2024で話題になった、AIでアプリを呼び出すインターフェースの「rabbit r1」はダムフォン流行りの向こう側にあるひとつの答えかもしれません。

画面はシンプルで、今のスマホのようにアイコンがズラリと並ぶことはありません。音声でやりたいことを伝えれば、裏側にスタンバイしている無数のAIアプリが応答して回答だけを画面に返します。

これなら調べものでもQRコード決済でも対応可能です。アイコンだらけのスマホからアプリを探す手間もなくなりますし、入れたアプリを忘れて死蔵することもなくなります。

「rabbit r1」を最初に見た時に、スマホとは全く異なるデバイスが流行るとは思えないと感じた方も多かったと思います。

しかしダムフォンの流行の兆しを見ると、今後のスマホは大きな画面を持った平板なルックであることは変わらずとも、アイコンが並ばず、待ち受け画面からすべての操作をするようなインターフェースに変わる可能性はあると思います。

AIアプリの進化と普及がスマホのシンプル化、ダムフォン化に拍車をかけるのは間違いなく、可処分時間を奪い合う競争は転換を余儀なくされるでしょう。

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