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『米の10代の87%がiPhone所有。日本は「買えない」。世界では?』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.10.14


■iPhoneとAndroid、人気なのは? 米の10代を調べたら歴然とした差が出ていた

投資会社パイパー・サンドラーのレポートによれば、調査対象となった10代の若者のうち87%がiPhoneを所有し、次のスマホもiPhoneになると予想しているとのことです。

これはアメリカの話です。しかし衝撃的な調査結果でした。

「10代の若者のうち87%がiPhoneを所有し、次のスマホもiPhoneになる」

あの高いiPhoneが、10代という若年層で87%のシェア。
今の日本では考えられない、意外な結果ではないでしょうか。

日本では、iPhoneが高嶺の花になりつつあります。
これは円安の影響が大きく、為替の影響を受けないアメリカではむしろiPhone一択になりつつあります。

では世界各国ではどのような傾向があり、日本は今後どのようにシェアが移動していくのでしょうか。


「日本でも」iPhone一強に陰り、の先入観

日本は「世界」と違ってiPhoneのシェアが異様に高い。そんな日本でもAndroidが増えてきている。

そんなインタビューをまとめた記事が挙がっています。

高いiPhoneを買えていたお金持ちの国ニッポンも、iPhoneの値段が高くなったせいでAndroidに切り替える人が増えてきた。でも安いAndroidでも不自由はないし、世界の潮流に日本が乗って「世界のみんなと同じになった」だけなので安心していいよ。

日本人の自尊心を傷つけないための配慮なのか、日本は金持ち国だという先入観なのか、「日本でも」とタイトルにつけられています。

しかし、アメリカでは10代の若者の87%がiPhoneを所有しているのです。そしてそのシェアは拡大基調です。

「世界」が指すのは、先進国も開発途上国もひっくるめた世界全体です。

「iPhoneは高すぎるし、自分にはオーバースペック」「安い中国製Androidでも十分だった」
そんな言い訳をせず本音を言えば、日本でもiPhoneが欲しいのだろうと、このインタビュー記事からは感じます。

しかし、トレンドとしてはiPhone比率が下がり、Androidシェアが伸びそう、ということが伺えます。


アメリカではもともとiPhone比率が高い

iPhone一強なのは日本だけじゃない

上記のiPhone所有と関心度の調査結果によると、アメリカでは2014年秋の時点でもiPhoneの所有率は70%に迫っています。そして2018年春にはiPhone所有率80%を超えています。


世界30カ国のiPhoneとAndroidのシェア率を比較【2023年最新版】

全世代での統計では少し違う景色が見えます。

世界30か国のiPhoneとAndroidのシェア率を調査した結果は、大きく3種類に分かれているようです。

A. iPhone国
B. iPhone-Android拮抗国
C. Android国

7:3~6:4くらいのiPhone国ニッポン

日本は確かに、世界に類を見ないほどiPhoneシェアが高い国です。Android不人気国と言ってもいいほどiPhoneとAndroidのシェアに差があるのが特徴です。


iPhone国ではあるがAndroid拮抗にも近いアメリカ

10代の若者では87%のiPhoneシェアのアメリカでも、全世代ではiPhoneとAndroidのシェアが近づきます。世界中からの移民がいて貧富の格差が大きいことも影響していると思われます。


北欧は昔Android国、いまは徐々にiPhone国に

デンマークとノルウェーは、今は日本と同じくiPhone国になりつつありますが、昔はAndroidと拮抗したり逆転したりしていました。国策なのか国力なのか為替なのか、要因はわかりませんが、北欧2国は同じグラフの形をしています。


北欧でもスウェーデンは違う形

同じ北欧でも、スウェーデンは少しグラフの形が違います。
iPhoneとAndroidが拮抗している「B群」になっています。


iPhone-Anndroid拮抗の代表格

イギリスは、「B群」の代表格です。
ずっとiPhoneとAndroidのシェアが拮抗しています。


拮抗しつつAndroidが優位な香港
拮抗を破りiPhoneシェアが拡大し始めた台湾

中華圏の香港と台湾では最近、傾向に違いが出てきています。
どちらも「B群」の拮抗組でありつつ、台湾は最近iPhoneのシェアが急速に伸びています。


華僑・華人が多いシンガポールはAndroid国

中国の影響が大きいシンガポールでは、香港・台湾と違って明確にAndroid国です。これは東南アジア全体の傾向と同じです。


グングンとiPhoneシェアが伸びつつあるタイ
マレーシアのほうがiPhoneの伸び・Androidのシェアダウンが大きい
ベトナムはこの2~3年のiPhoneの伸びが著しい

東南アジアはAndroid国ではあるものの、はっきりとiPhoneシェアが伸び続けています。


中国はさすがにAndroid国

たくさんのAndroidスマホメーカーを有する中国本土ではさすがにAndroidシェアが圧倒的です。


Samsungのおひざ元らしいグラフ

韓国はSamsungが強いおかげでAndroid国になっています。



はっきりとAndroid国
スペインはイタリアよりもAndroid国
ドイツ似ですがAndroid国のフランス
拮抗に近づきつつもAndroid国のドイツ

意外だったのはヨーロッパの主要国がおおむねAndroid国だったことです。スペインは東南アジア各国よりも明確にAndroid国です。経済成長しているのは東南アジアで、絶対的な国力より成長度合いが影響しているのかな、と感じます。


圧倒的なAndroid国インド
成功者が生まれつつあるナイジェリアはiPhoneが伸びる
よりはっきりとiPhone所有者がいる南アフリカ
波が大きいエジプト

開発途上国や発展中の国についてはイメージ通りのAndroid国になっています。iPhoneシェアがはっきりと出るほど成長しつつあることを感じますが、インドに関しては成長著しいけれどiPhoneは現出しないのが不思議です。


日本は、長期的にはB群拮抗型か主要ヨーロッパ型か

まだまだ圧倒的なiPhoneシェアの日本は、「iPhoneは高くて買えない」人が増えつつあるものの、まだiPhone人気はしばらく続くはずです。

もっと長期でも、B群拮抗くらいか、昔は世界有数の国力を誇ったヨーロッパ主要国のようにAndroidシェアがグンと伸びる「伝統国入り」するくらいまででしょう。

Androidシェアが伸びつつあるとはいえ、開発途上国のようなAndroidシェアになることは考えづらいと感じます。

しかしそんな中でアメリカの「10代87%」はやはり衝撃的です。インフレが大変そうですが、Androidも値上がりしているからでしょうか。iPhoneブランドの安定感が若者には刺さるようです。

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