もり塾を歩いたら(1)初心者は経験不足で不安。だからこそ挑戦する
もり塾を歩き切った後も続く、ライター修業の旅。「もり塾ブックライター・編集ライター養成コース」第1期を修了したノムラが、バリバリ稼げるライターを目指し、歩み続ける様子を綴ります。
「ライター」は技術を学んだからと言って、すぐに仕事を得られるとは限りません。自分で求人に応募したり、PR活動を行ったりして仕事をつかんでいく事が多いのです。私は、卒業後どのように書く仕事をしていくのか、具体的な見通しが立っていませんでした。
ポートフォリオは、ライターの履歴書
もり塾ではフリーランスのライターとして自立できるように、仕事を得るための講義『仕事を探すノウハウ』がカリキュラムに組まれていました。
その中で教えていただいたのが「ポートフォリオ」の重要性です。
当時の私は「ポートフォリオ」というものを、どのようなものかあまり理解していませんでした。
娘が就職活動をしていたとき、デザイン画や作品の写真などを、アルバムのように重厚な装丁のクリアファイルに差し込んで作っていたのを見た事がある程度です。
それは、クリエイティブな仕事を探す人には必須のアイテム。
「紙だけでなく最近ではデジタルでも作成する場合も多く、その内容や印象で仕事を受ける確率が格段に違ってくる。
履歴書や職務経歴書のように文字が羅列されたものよりも、画像や表などをバランス良く配置したものを活用することによって、効果的に経験を伝えることが可能だから」と、採用側だったこともある先生が力説します。
「内容が具体的にわかりやすく記されている事はもちろん、見やすさや全体のレイアウトで企画力やデザイン力などのセンスも判断されることも。
また、アピールできるものはなるべく多く列挙していくべき、それにより任される仕事の範囲が広がる可能性もある」
仕事を受けるために必要な要素について、細かく伝授してくれました。
ポートフォリオに載せるものが無くても希望は持てる
かつての私は仕事を探すとき、履歴書1枚で応募して面接に漕ぎ着けてきました。会社と所属部署で、おおよその仕事内容や経験が想像しやすい職種でもあったからでしょうか。
今、全く違う職業であるライターで仕事を得ようと思っても、それまでは通用した経験は役に立ちそうにありません。
「ライターには履歴書は不要、一般の職務経歴書にあたるのがポートフォリオ。採用者は、応募してきた人の可能性を、学歴や所属していた会社名よりも実務経験の内容から判断する場合が多い」と先生は言います。
ポートフォリオ作成の課題が出されたとき、私には記載できるライターとしての経験がまだ何もありませんでした。
簡単なプロフィールと連絡先のみを記載した白紙に近いものを提出するしかなく、ひどく落胆したのを覚えています。
「仕事を得るためにポートフォリオに書く内容がないからと言って失望しなくとも、仕事を得る可能性は多くある」
と先生は説いていました。
・今やクラウドソーシングなどで仕事を請け負うこともできる時代、そこで小さな実績を積みあげる。
・知人(例えば講師の方や、講座の先輩)からの紹介を得る、または依頼する。
・個人でSNSを利用して発信。
自ら開拓者となり、希望を見出すことが重要だと強調していたのです。
不安だからこそ機会を逃さない
1年間たくさんの事を学んできたけれど、先生の指導や添削もない原稿で、果たして報酬をいただけるだけの物を書けるのか?
そもそも自分の成果物に対して報酬を得たこともなく、それを不相応とさえ感じていた私。
どのように先に進んでいくのか思い悩んでいました。
卒業後、もり塾を運営する「めでぃあ森」から、何人かの仲間は仕事の依頼を受けたと聞きました。
その人たちは経験あり、私は経験なし。
声をかけてもらえなかったことに違和感はありませんでした。
でも、いつか未経験の自分にもチャンスが巡ってくるかもしれない。
希望を捨てずにいようと心ひそかに思っていました。
卒業の余韻も日々の忙しさに薄れてしまいそうなころ、『もり塾の連載ブログ執筆者の募集』のお知らせが舞い込んできました。
「卒業生である私たちにポートフォリオに記載できる記事を書くチャンスを与えてくださったのだ! これなら私にもできるかも⁉︎」
と思い立ったものの、定期的に完成度の高い原稿を書いていけるのか荷が重く感じて踏み出せずにいました。
「ライターに限らず、どんな仕事でも初心者は経験不足。
機会を見送っていたら、いつまで経っても経験や実績は得られず、自らの道を切り開くことはできない」
と、自分を奮い立たせブログ執筆に立候補しました。
ライター未経験の私が、「もり塾」で何をどのように学んだかをテーマにしエントリー。連載企画として採用していただけました。
「ど素人だった私が「もり塾」ではさまざまな課題をこなし、取材して執筆という大仕事もやってのけたはず。だからこそ書ける事がある! それが誰かの役に立てれば……」
そんな思いで必死に書き続けていくうちに、少しずつお仕事の声をかけていただけるようになりました。
さらに、ブログ連載も終盤に差し掛かったころ、続編のお話をいただいたときには驚きと嬉しさで心が震えました。
もり塾を歩いたから見えてきた道、これからも綴っていこうと思っています。
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