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小惑星ペルセポネの象徴性

ギリシャ神話に出てくるデメテルの娘、ペルセポネも小惑星があることをご存じですか?

小惑星なので天体ほどの効力を通常は感じられないかもしれないが、母娘問題がある人には何かわかることがあるかもしれない。

ペルセポネの神話


ペルセポネは大地の女神デメテルの娘であり、デメテルは非常に娘を大事にしていた。コレーという名でもペルセポネは呼ばれる。

ゼウスは彼女の父という説もあり、彼女にふさわしい相手として冥界の神ハデスをと思ったがデメテルはペルセポネをシチリア島のニンフたちに預けて隠していた。ペルセポネがたくさんの花々に囲まれていたときに水仙の花を取ろうとするとき大地が割れ、ハデスがあらわれ、彼女を連れ去ってしまった。それを知ったデメテルは探し求め、大地を枯らした。

彼女の怒りがおさまることはなく、ついにゼウスは折れてハデスのところにいるペルセポネを返すことにした。そのときにペルセポネは冥界にあるザクロの実を4粒食べてしまっていたので、彼女は一年のうち4か月は冥界で過ごさなければならなくなった。そのため4か月は大地から緑がなくなり、冬が始まったとされる。

簡単に書くとこのようなお話である。

デメテルはセレスという名前でもあり、小惑星ではセレスという名前になっている。セレス自体は母性や育てていくことや植物の成長などと関係があるらしい。

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ペルセポネの象徴性

ではペルセポネの象徴するものは何だろうか?ポイントをあげてみよう。

・母によって大事に育てられる娘、母親から引き離される娘

・冥界ハデスの妻となることにより、死や再生と関係する

・ザクロそのものは多産の象徴や女性のホルモンバランスにもよいとされており、一年だと冬として、ひと月だと生理のときのデトックスのサイクルにもつながるかな。

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ペルセポネが自分らしく主張して生きるには母から自立することでもあり、母やゼウス、ハデスの力ではなく、自分らしい面に気づくことである。

まわりによって翻弄される存在である少女が大人になり、主張できることが必要である。

場合によっては未発達な乙女な部分をあらわすかもしれない。自分の中に眠るまだ知られていない能力や可能性。それを引き出すのには冬が必要なのかもしれない。


天体としてのペルセポネ

天体でセレスのほうは比較的知られているが、ペルセポネは小惑星としては地味なのであまり知られてはいない。ホロスコープに表記するには追加の作業が必要になる。

Astorodienstのサイトで出生図の作成のところで出生データによるいろんなチャートを選択する。

下までスクロールし、「その他のオブジェクト」でケレスを選択し、さらに右側のManual entryに399と入れる。それで自分のチャートを表示するとPrというのがペルセポネの位置になる。トランジットの表示もできる。

ペルセポネは399番目に発見された小惑星なのだ。

興味深いことに現在、母であるセレスと娘のペルセポネは双子座でコンジャクションに近く、10月から同時に逆行を開始し、そのコンジャクションは12月末に私の太陽のところに再びやってくるのでどういうタイミングかなあと思うところもあり。一度今年の夏にもやってきていたのだけど。

もともとの私の出生図でのペルセポネにはトランジット土星がスクエアだし。それでいろいろ気になった。

ペルセポネについての資料はほとんどなく、「占星術百科」ジェームズ・R・ルイスによる解説でしか見つけられなかった。

それによると

「別離不安、変化に対する態度、家族あるいは他人から離れていると感じる経験」ラング・ウェスコット 1991年
「ペルセポネの位置が技能の開発されていない場所を示すとしている。この小惑星は望ましくない面として、その人が無知で自ら犠牲者になってしまう場所を示すときがある。」レーマン 1988年

と書かれてある。

今年オーラソーマの新しいボトルがペルセポネらしいが、オレンジのボトルでトラウマの解放にも関係するらしい。冥王星的な意味合いでそうなってるのかな。

ぺルセポネにとって大事なのは冬ではないかと思う。大事に育てられた乙女が経験する冬にこそ宝物を発見することができる。大地の女神の娘なのでこの少女は大地や植物にも関わるし、ゼウスの娘であるならば繁栄や豊かさにも関係する。そのシード、種なのだ。

種は地中の暗闇の中で時間を過ごし、春の光とあたたかさによって芽吹く。

ペルセポネのトランジットはどのように感じるものなのかはわからないが、自分の中に秘められた種に気づくことができると発見があるかもしれないなと思う。女性であれば受胎にも関わるかもしれない。

ただし、闇という意味では自分の中で孤立的な状態や心細さを経験する可能性もある。

小惑星は天体ほどの影響はないので、それほど体感的なものを感じられないことも多い。そしてペルセポネは天体としてもまだ未発達な、よくは知られていない天体なので気づきにくい面もあるが、ペルセポネの物語に心惹かれる人にとっては開拓していくのも面白いかと思う。

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