人間関係と火星~萩尾望都と竹宮恵子
萩尾望都さんの「一度きりの大泉の話」を読んだ。
すでに竹宮恵子さんの「少年の名はジルベール」は読んでいたので大泉でお二人が暮らしていた頃の双方の気持ちというのを読むことができた。
人間関係はAとBというものがあったら双方の受け取り方は基本的には違う。だから関係性について考える時は、自分がどのように相手を見ているのか、どう感じているのかと相手は実際どうなのかをすりあわせながら関わっていかなければならない。
そしてどちらの本を読んでみて思うのは、おそらく誰にでもよくあるような(内容は違うだろうけど)経験ではあるかなということ。人間関係で傷ついたり、強い感情を持ったことがない人はいない。それによって誰かと疎遠になってしまうこともある。
このお二人の場合、非常にプライベートなことではあるけれど、竹宮先生が先に自伝を出してしまったことで、萩尾先生が封印していたものを開けざるをえなくなったともいえる。有名人なのでまわりがそっとすることがなかったのだ。だから書くのはつらかっただろうと思う。
そしてどちらも本当は悪いことはない。竹宮さんの本では萩尾先生に対してかなり嫉妬心を持っていたようだけど、彼女も漫画の天才的な才能があったからこそ、いかに萩尾先生の作品が画期的だったのかを詳しく本では解説していた。それをみて、へーそうなんだーと素人は知るくらいで、やはり見るところが違うんだなと思った。
一方萩尾先生は誰かに対しての嫉妬心があまりなく、自分ではわからないということを書かれていた。ある意味天然というか天才というか。
北島マヤタイプでしょう。だとしたら竹宮さんは亜弓さん?
そこで二人のチャートをみてみた。出生時刻がわからないのでサインとアスペクトの比較だけになるけれど。
嫉妬というのは火星が関係しそう。
竹宮先生の火星は天秤座にあり、天秤座は誰かと比較しながら競争するようなイメージがある。誰かが気になる。そんなとき天才漫画家が家の中にいたら気になってしょうがないだろう。まわりの人間の話では彼女はいつも自信に満ちて、萩尾さんに嫉妬しているなんて思わなかったというらしい。彼女の火星は逆行していて、その気持ちは表にあらわすことはなかった。太陽などは水瓶座にあり、比較的サバサバしたイメージを持たれやすい。しかし、月は山羊座なので実は非常に慎重でネガティブな面もかなり持っていたかもしれない。
一方萩尾先生の火星は牡牛座にあり、太陽や金星も牡牛座にある。自分の世界でわりと完結しており、自分がやりたいことに向かって没頭し続けるような感じだから、あまり他人は気になってはいないのかもしれない。月は蠍座なので、実は繊細で敏感で、一度傷ついた体験は自分の中に隠し持ち、一生覆すことはなく、プライベートは実は表に出したくないタイプ。
竹宮先生の水瓶座、萩尾先生の牡牛座のようにどちらも不動宮が強いので関係性を修復するのは非常に難しい。実は萩尾先生は不動宮に7つも天体があるので。彼女が竹宮先生と離れた後、一切作品を読むことはないと断言されていたのでこの先もないだろう。
竹宮先生は水瓶座も多いけど、活動宮が一番多く、華やかなイメージがつくのかもしれない。天秤座の火星は山羊座の月とスクエアなので、やはりこの火星は扱うことが非常に難しかったと思われる。
もともと竹宮先生の水瓶座の太陽、萩尾先生の牡牛座の太陽はスクエア関係だし、いっしょに住むにはなかなか難しい面もあったのかな。とはいえ仲良くなったからこそ、突然の態度の変化が萩尾さんにとってはかなりショックだったのだろう。身体症状まで出るくらいだったから。ほぼトラウマ状態だ。月の蠍座っていっしょに住んでいたのだから、感情的な共有をしていたものを引きはがされるような感覚なのかもしれない。
まわりは一切どうすることもできないが、この二人の関係やチャートから自分にとっての人間関係を考えて、嫉妬する相手はどういう相手なのかとか嫉妬度合いと自分の火星について考えることはできる。また傷つき体験をどう扱うのかは月が関わるのでそのあたりとか。
実は萩尾先生の月は獅子座の冥王星とスクエアなので、かなりトラウマ化しやすいのかもしれない。
そして自分のことはやはりなかなかわからない。萩尾先生の本はまわりで関わってきたたくさんの漫画家の先生の名前や萩尾さんへの会話が出てくるが、どれも萩尾先生について的確に表現されててさすがだなと思う。
有名人のこういうスキャンダル的な出来事はまわりがほおっておかないのは非常にストレスだろうが、アーティストや芸術家はもともと繊細な人が多いから、有名になるほど傷つくような体験はどうしてもおこりがちだ。
それを背負いながらメンタルを少しずつ強くして、よりよい活動をしていってほしいと願う。
ちなみに写真はホーリーの葉っぱ。フラワーエッセンスではホーリーの花のフラワーエッセンスは人間関係では欠かせない。相手に対する嫉妬や妬み、強い感情を持つ人が使うと助けになる。
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