森平爽一郎

慶應義塾大学 名誉教授

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最近の記事

米国での大型倒産がリーマンショックルを上回るとの予測

米国での大型倒産がリーマンショックルを上回るとの予測 日本でも米国でも、COVID-19の惨憺たる被害にも関わらす、株式市場は堅調である。特に本では、上場企業のCOVID-19に起因するデフォルトは1件も生じていない。ところが、米国は、来月以降、倒産の「Big Wave」が来るのではないかとの予測が示された。 ニューヨーク大学のアルトマン(Altman、Edward I)は信用リスク分析で著名な研究者である。彼がカリフォニア大学(UCLA)に提出した博士論文以来一貫し

    • 新型コロナ対策の決定版?がわかった

      新型コロナ対策の効果は? 決定版がわかった 新型コロナウィルスにどのように立ち向かうべきか? 決定的な特効薬やワクチンがまだ実現していない現状では、100年前のスペイン風邪の世界的な流行と同様な方法しか無いのが現状でしょう。  医学の研究誌として有名な「The Lancet」に注目すべきと言うか、やっぱり、という論文が掲載されました。以下のURLからも無料でダウンロードできます。 Chu, D. K., Akl, E. A., Duda, S., Solo, K., Yaa

      • 感染症の伝播を示すSIRモデルを高校数学で理解しよう。

         新型コロナの第2波が世界中で押し寄せているようです。株価も下げに転じました。  新型コロナウィルスがどのように伝染していくかをしめすモデルとして、最も基本的なものに、SIRモデルというのがあります。「S」は感染可能な人の数、「I」は感染した人の数、「R」は治癒、つまり回復した人の人数です。  ところが、「8割おじさん」で有名になった北大医学部の西浦先生のホームページを見ると、感染症モデルとして、10本の式からなる「連立非線形常微分方程式」という恐ろしく難しそうな数式がしめさ

        • 新型コロナに関する統計は何故こんなに国ごとに違うのか? 国際講演会があります

          ドイツ日本研究所(ドイツ政府が設置している日本に関する研究所)が6月18日に新型コロナウィルスをめぐる様々な統計尺度について、3カ国の学際的な研究者によるオンライン講演会をおこないます。誰でも参加でき、無料です。日本人の研究者の講演もありますが、全ては英語(ドイツ語ではなく)でおこなわれます。 英文概要の最初のところを日本語にすると、 ==================================   感染数、再生産数、感染者が2倍になる日数、死亡率などの、多くの国のパ

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          マスクは世界を救うか?Yes it is.

          日本、韓国、台灣などは新型コロナウィルスの感染者も死者も外国に比べると圧倒的に少ない。なぜなんだろう? 特に日本はだ。京都大学の中山伸弥先生はそれを「Xファクター」と名付けている(月刊『文藝春秋』を参照)。納豆、血液型(日本人はO型が多い)、握手やハグをしない、などおもしろいXファクターがいっぱいだ。日本人(韓国、台灣も)マスクをしているからだ、と言うことはあまり言われない。WHOは一時マスク有効説に疑問を投げかけていたことすらある。 ところが6月になって、マスクがCOVI

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